相続していない土地の固定資産税納税通知書が届いた!どうして?どうする?

法定相続分とは

相続していない土地の固定資産税・都市計画税の納税通知書が届くことがあります。

「土地を相続していないのにどうして?」と不審に思う方もいるでしょう。

そのような場合は、どのように対処すべきでしょうか?

詳しく説明しますので、是非、参考にしてください。

[ご注意]
記事は、公開日(2020年5月21日)時点における法令等に基づいています。
公開日以降の法令の改正等により、記事の内容が現状にそぐわなくなっている場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士、税理士その他の専門家に最新の法令等について確認することをおすすめします。

納税通知書が届いたら相続していなくても払わなければならない?

納税通知書が届いたら相続していなくても払わなければならないのでしょうか?

相続放棄をした場合

まず、相続放棄をしている場合は、払う必要はありません(後述の法定相続登記がされている場合を除きます)。

相続放棄申述受理通知書や相続放棄申述受理証明書など、相続放棄したことを証明できる書類を役所に持参して説明しましょう。

相続放棄をしていない場合

相続放棄はしていないが、土地は相続していないという場合は、どうでしょうか?

亡くなった年またはそれ以前の固定資産税・都市計画税については、相続放棄した人を除いた相続人全員の連帯債務なので、土地を相続していなくても払わなければなりません。
遺産から払ってもかまいませんが、相続放棄を考えるなら遺産に手を付けるのはやめましょう。

遺産があまりなく遺産から払えない場合は、各自相続分に応じて負担し、代表者が払うのがよいでしょう。

相続開始の年の翌年以降の分については、相続登記をした場合は登記名義人が払わなければなりませんが、相続登記をしない場合は相続人(相続放棄をした人を除く)全員の連帯債務となります。

土地を相続した人でない人が払った場合は、土地を相続した人に求償できます。

どうして納税通知書が届いたの?

相続登記をしなければ、誰が土地を相続したか役所にはわかりませんから、相続人代表者に固定資産税・都市計画税の納税通知書が送られます。

相続人代表者は、相続人代表者指定届を提出した場合は届で指定された相続人で、提出していない場合は役所が勝手に指定します(届の名称は役所によって異なります)。固定資産税・都市計画税の納税通知書が届いたということは、あなたが相続人代表者に指定されていると思われます。

相続していない土地の納税通知書が届くと、土地を相続した人に転送する手間が生じるので、地を相続した人が相続登記をしない場合は、せめて相続人代表者変更届を提出し、土地を相続した人に届くようにした方がよいでしょう(届の名称は役所によって異なります)。

法定相続登記がされている場合(法定相続による相続登記がされている場合)

11日時点で、法定相続登記(債権者代位による場合を含む)がされている場合、相続放棄をした人も所有者として登記されている以上、納税義務者となります。

相続人が複数いる場合は、相続放棄をした人も含む相続人全員が、相続分に限定されず、固定資産税の全額について連帯債務を負います。また、誰かが納税したら、他の相続人は納税する必要はなくなります。

法定相続登記後の固定資産税は相続債務ではない

法定相続登記後の固定資産税は相続債務ではないので、遺産から払うと相続を承認したものとみなされ、相続放棄の申述が受理されなかったり、受理された相続放棄の申述が後に無効となったりすることがあります。

支払わないと延滞金!?

法定相続登記されているものの、遺産分割協議がまとまっておらず、誰が納税するか決まっていない場合でも、期限内に支払わないと延滞金がかかります

誰も払わなければ、自治体から督促がきて、それでも誰も払わなければ、財産を差し押さえられるおそれがあります。差し押さえの際は、相続分に応じて平等に差し押さえるようなことはしてくれないので、相続人の誰かが全額分差し押さえられることもあります。

とりあえず誰かが支払ったら?

延滞金を避けるために、相続人の誰かが立て替えて払った場合、遺産分割までは他の相続人に相続分に応じて求償でき、遺産分割後は、土地を相続することになった人に全額求償できます。

なお、土地を相続しなかった人でも所有者として登記されている状態が続く限り、さらに翌年以降も、納税義務を負い続けることになるので、遺産分割協議が調ったら、持分移転登記をすべきです。

相続放棄をしたら?

また、自分は相続放棄をしたものの、他の相続人の間の遺産分割協議が長引いて、さらに年をまたぎそうな場合は、引き続き翌年も納税義務を負わないように、年が変わる前に、自分だけでも登記上の所有者から抜けるようにした方がよいでしょう。

その場合の登記手続きは、法定相続登記と相続放棄申述受理の前後関係によって異なります。

登記が先で相続放棄が後の場合は、相続放棄申述者の持分全部移転登記、相続放棄が先で登記が後の場合は、更正登記をすることになります。

なお、全員が相続放棄した場合でも全員が納税義務者であることに変わりはなく、固定資産税を支払った人は、他の相続人に法定相続分に応じて求償するか、相続財産法人に全額を求償することができます。

相続財産法人とは

相続財産法人とは、亡くなった人に相続人がいない場合や全員が相続放棄をした場合等に、自動的に相続財産が法人化することです。相続財産法人が作られるために手続きは不要です。

しかし、相続財産が法人化しても、管理する人がいなければ、財産を保存したり管理したり処分したりすることはできません。そこで、相続財産法人の財産を管理する相続財産管理人の選任が必要になります。

▼相続財産管理人について詳しく知りたい方へおすすめの記事▼

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