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地域包括支援センターとは。役割や相談事例をわかりやすく説明!

高齢になると、ちょっとした不注意でけがをしてしまったり、物忘れが酷くなって、生活に支障が生じることもあるでしょう。 そのような場合に、気軽に相談することができるのが、地域包括支援センターです。 この記事では、地域包括支援センターについて、高齢者やその家族や支援者の方が知っておくべく情報をわかりやすく説明します。 是非、参考にしてください。

[ご注意]
記事は、公開日(2020年2月21日)時点における法令等に基づいています。
公開日以降の法令の改正等により、記事の内容が現状にそぐわなくなっている場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士、税理士その他の専門家に最新の法令等について確認することをおすすめします。

地域包括支援センターとは?役割は?

地域包括支援センターとは、市町村が設置主体となり、保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員等を配置して、3職種のチームアプローチにより、地域住民の健康の保持及び生活の安定のために必要な援助を行うことにより、その保健医療の向上及び福祉の増進を包括的に支援することを目的とする施設です。

地域包括支援センターの業務

地域包括支援センターの主な業務は、介護予防支援及び包括的支援事業(介護予防ケアマネジメント業務、総合相談支援業務、権利擁護業務、包括的・継続的ケアマネジメント支援業務)で、制度横断的な連携ネットワークを構築して実施されます。 介護予防支援としては、要支援者に対するケアプラン作成等を行います。 包括的支援事業の内容を図で表すと下のようになります。 出典:独立行政法人福祉医療機構

地域包括支援センターを利用できる方

地域包括支援センターを利用できる方は、対象地域に住んでいる65歳以上の方、および、その支援のための活動に関わっている方です。 高齢者の介護のこと、福祉・健康・医療など様々な相談を受けて総合的に支援します。 なお、遠方に住む高齢者に関する相談は、支援が必要な高齢者の住む地域の地域包括支援センターに相談してください(相談者の住む地域ではありません)。

相談にお金はかかる?

相談は無料です。 ケースによっては、民間の有料サービス等を紹介されることもあり、そのようなサービスを利用するときは料金がかかります。

地域包括支援センターへの相談事例

地域包括支援センターで実際にあった相談事例を紹介します(以下、事例1から5までは「日野市地域包括支援センターかわきた」のウェブページより引用)。

事例1. 介護保険申請

これまでお元気で暮らしていたAさんが、外出先で転倒されて骨折してしまいました。救急車搬送された病院で手術を受けリハビリを経て退院されるにあたり、ご自分で全ての家事等を行うことが困難となってしまいました。 そのため、地域包括支援センターにお電話にて「何か良い方法はないか」とご相談されました。 地域包括支援センター相談員より、ヘルパーによる家事の支援やリハビリを兼ねてデイサービス等を利用することをご提案させて頂き、介護保険サービスを利用するために必要な介護保険申請をすることになりました。

事例2. 徘徊の捜索・防止、認知症対応支援活動

認知症で物忘れ症状が進行したBさんは、たびたび道に迷うようになり、自宅へ帰ろうとしてとんでもない方向に歩いて行ってしまう事が増えました。 この日はご家族が目を離した隙に行方不明になってしまいました。ご家族より地域包括支援センターへご連絡を頂き、地域包括支援センターではご家族や市内の関係各所と協力して捜索活動にあたり、その日のうちに無事Bさんを発見することができました。 地域包括支援センターでは、徘徊が心配される方に対してGPS機能の探索器の貸与、紹介、手続きを行ったり、対応に苦慮するご家族に対して同じ悩みを持つ方々の交流会を開催しております。 また、認知症の理解を広めるための「認知症サポーター養成講座」も開催しています。

事例3. 生活環境の改善支援

長男夫婦のすむ日野市に地方から引っ越してきたCさん、これまでは知人友人と仲良く楽しく暮らしていたのに、転居してからは親しい友人もなく、長男夫婦は仕事で不在、テレビばかりみて自宅にこもりがちな生活になってしまいました。 心配した長男から相談を受けた地域包括支援センターでは、Cさんに対して地域の老人会のご紹介や近所の地区センターで行っている介護予防教室のご案内を行いました。 その結果、Cさんは得意な民謡を通して親しい仲間ができ、楽しく過ごされるようになりました。

事例4. 相談から病気の早期発見に

要介護の夫を介護していた奥様(Dさん)から、「実は、私のことなのですが、最近、左手で握ったものをよく落とすのです・・・」という何気ない相談を頂きました。 日常は、健康そのもの、自転車でどこまででも行くようなDさん。地域包括支援センターの相談員から、脳外科専門病院受診をご案内致しました。 受診された結果、「異常はない」と診断を受けて帰宅されましたが、その後も左半身の違和感は継続したため地域包括支援センターの看護師から、再度、生活上の気になる事や症状の詳細をメモした上で別の総合医療センターへ受診を提案致しました。 そこで、「初期の多系統委縮症」と診断を受け、病気の早期発見に繋げる事ができました。 現在は、内服治療と通所予防介護サービスの利用、看護師の訪問支援により、在宅生活を継続されております。

事例5. 独居高齢者への見守り支援

80歳男性Eさんが働いていた会社から相談を受けました。 独居であるEさんがこのところ衰弱している様子であり心配なので、支援をお願いしたいとのご相談でした。 Eさんのかかりつけ医は、6年前に閉院し、以降全く、医療機関への受診がありませんでした。 地域包括支援センター相談員がご自宅へ訪問し、受診を促しましたが、 病気が見つかることへの恐怖と人生への諦めからか、頑なに受診を拒否されました。 連日の訪問で本人を説得し、ようやく内科、整形外科受診となりました。 その結果、「糖尿病」「低栄養」「下肢筋力低下」と診断されました。 以降、受診を継続しましたが、下肢筋力低下が著明になり、 近隣の在宅医の訪問診療を手配し、訪問診療を開始しました。 地域包括支援センターでは主治医・他機関と協力し、訪問による見守り支援を継続しています。

地域包括支援センターの探し方

支援が必要な高齢者がお住いの都道府県名をクリック(タップ)してください。 各都道府県の地域包括支援センターの一覧ページにリンクしています(都道府県でのホームページ更新等に伴い、掲載ページが変更になっている可能性があるため、ご了承ください)。
北海道 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県
福島県 茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県
東京都 神奈川県 新潟県 富山県 石川県 福井県
山梨県 長野県 岐阜県 静岡県 愛知県 三重県
滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県
鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県 徳島県
香川県 愛媛県 高知県 福岡県 佐賀県 長崎県
熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県  

まとめ

以上、地域包括支援センターについて説明しました。 地域包括支援センターは無料で気軽に相談できるので、是非、ご活用ください。

この記事を書いた人

株式会社鎌倉新書 いい相続

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