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死亡後の手続きチェックリスト|遺産分割協議や相続税申告など総まとめ

大切な家族が亡くなったとき、事務的に葬儀や相続の手続きをすることは難しいでしょう。どうしても漏れやミスが発生することが多いようです。

ここで今回は、家族の死亡後の手続きについて一覧にして紹介します。特に忘れてはいけないもののひとつに、相続税申告があります。相続税申告の期限は、相続の開始があった日(通常は相続人の死亡日)の翌日から10か月以内です。

相続手続きは期限が決まっているものが多いので、この記事を読んで確認しておきましょう。期限に間に合わないとペナルティを受ける可能性があります。

相続問題でお悩みの方はまずは弁護士にご相談ください

[ご注意]
記事は、公開日(2019年1月16日)時点における法令等に基づいています。
公開日以降の法令の改正等により、記事の内容が現状にそぐわなくなっている場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士、税理士その他の専門家に最新の法令等について確認することをおすすめします。

死亡後の手続き一覧

死亡後の手続きには次のようなものがあります。

概ね早期に行うべきものから順に並べてあります。

また、期限の定めがある手続きについては、法定期限を括弧書きで併記してあります。

  • 死亡届の提出(届出義務者が被相続人の死亡の事実を知った日から7日以内)
  • 葬儀の執行
  • 銀行等の金融機関への連絡
  • 死亡保険金の受け取り
  • 健康保険、遺族年金の手続き
  • 遺言書の確認、検認
  • 相続人の調査
  • 相続財産の調査
  • 相続放棄、限定承認の手続き(相続の開始があったこと(死亡したこと)を知った日から3か月以内)
  • 所得税の準確定申告(相続の開始があったこと(死亡したこと)を知った日の翌日から4か月以内)
  • 遺産分割協議、遺産分割協議書の作成
  • 預貯金等の払い戻し(一定の場合には10年以内)、名義変更、登記移転
  • 相続税の申告、納付(被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10ヵ月以内)
  • 遺留分減殺請求(遺留分権利者が、相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈があったことを知ったときから1年以内)
  • 相続税についての更正の請求、修正申告、期限後申告

もっとも、すべてのケースで、これらすべての手続きが必要になるわけではありません。

また、順序についても、上記の通りではなく、前後して構わない手続きもあります。

以下では、それぞれの手続きについて、どのような場合に手続きが必要になるか、また、手続きを行う際の注意点等を説明します。

また、上記以外の細かな手続きも含めたチェックリストを様々な機関が作成しているので、使いやすそうなものを印刷して利用するとよいでしょう。

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死亡届の提出

亡くなったことが判明したら、7日以内(国外で死亡した場合は、死亡を知った日から3か月以内)に死亡届を役所に提出しなければなりません。

死亡届を提出すると、火葬許可証の交付を受けられます。火葬許可証の交付を受けなければ火葬することができません。

この手続きは、通常、葬儀社が代行してくれます。

葬儀の執行

死亡届を提出すると、火葬許可証が交付されます。

火葬許可証がないと、葬儀の申し込みができません。

銀行等の金融機関への連絡

銀行等の金融機関に口座名義人が死亡したことを連絡すると、金融機関はその口座を凍結します。

口座を凍結すると、被相続人(亡くなった人)名義の預貯金を引き出すことができなくなります。相続人が複数いる場合に、一部の相続人が勝手にお金を引き出すことを予防できます。

そのような事態が想定される場合は、死亡後すぐに金融機関に連絡すべきです。
預金先の金融機関が分からない場合は、後述の財産調査によって明らかにします。

そして、口座が凍結されると、口座引き落としで決済されていたものも、引き落としされなくなります。必要に応じて決済方法の変更や利用停止などの手続きを取りましょう。

また、基本的に亡くなった方の未払い入院費などがある場合や、亡くなった方の口座から葬儀費用を支払いたい場合であっても、口座凍結後には預金を自由に引き出すことできません(201971日に改正民法が施行された後は、相続された預貯金の一定額に限り、生活費や葬儀費用の支払、相続債務の弁済の資金需要に対応できるよう、遺産分割前にも払戻しが受けられる制度が創設されました)。

相続手続きには理解の難しい仕組みや制度がたくさんあります。正しく、そして不利益が出ないようにするために、ぜひ専門家に相談してみることをご検討ください。

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年金事務所または年金相談センターへの連絡

亡くなった方が、年金を受給している場合でも、未受給の場合でも、年金事務所か年金相談センターに連絡しましょう。

受給者が亡くなった場合は、死亡後10日(国民年金は14日)以内に、届出なければなりません。

なお、届出によって遺族年金などの給付が受けられる可能性があります。

お近くの年金事務所は、日本年金機構のウェブサイトの全国の相談・手続き窓口のページから探すことができます。

健康保険事務所への連絡

健康保険からも葬祭費などの名目で給付金が支給されます。

亡くなった方が加入していた健康保険の事務所に連絡しましょう。

死亡保険金の受け取り

亡くなった方が死亡保険に加入している場合、その受取人は、保険会社から死亡保険金を受け取ることができます。

死亡保険金は遺産分割の対象にはならないため、遺言書の検認や遺産分割協議を待たずに受け取ることができます。保険会社に連絡して受け取り手続きを進めましょう。

遺言書の確認、検認

ここからが、本格的な遺産相続の手続きになります。

遺言書があるかどうかによって、遺産分割の流れが変わってくるため、まずは、遺言書の有無を確認します。

遺言書がある場合は、遺言書に記載された内容に基づいて遺産分割を行います。

遺言書がない場合は、相続人全員で遺産分割協議を行います。

ただし、遺言書がある場合でも、包括遺贈の場合は、遺産分割協議が必要です。

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包括遺贈とは

包括遺贈とは、「長男に遺産の半分を遺贈する」というように、具体的な財産を指定せずに、割合を指定して行う遺贈のことをいいます。

遺言書の種類

また、遺言には、普通形式と特別形式があり、一般的な場面では普通形式での遺言作成となります。普通形式の遺言には、自筆証書遺言、秘密証書遺言、公正証書遺言の3つがあります。

このうち、自筆証書遺言と秘密証書遺言の場合は、遺言者が自分で遺言書を保管しています。

亡くなった方が遺言書を保管していそうな場所を入念に探しましょう。銀行の貸金庫に保管してある場合もあります。

また、遺言者が近しい誰かに遺言書を預けている場合もあります。

また、公正証書遺言の場合は、公証役場で遺言書が保管されていて、遺言書がないかどうか、公証役場で検索してもらうことができます。

遺言書の検認

自筆証書遺言と秘密証書遺言の場合は、遺言書が見つかったら、家庭裁判所で検認を受けなければなりません。

検認前に開封すると5万円以下の過料(行政罰)を科されることがあります。検認が済むと申請手続きを経て検認済証明書を遺言書に添付してもらえます。

この証明書は名義変更等の際に必要になります。

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相続財産の調査

相続財産の内容が確定されなければ、遺産分割を行うことは当然ながらできません。ですので、相続財産を調査し、遺産分割協議前に確定する必要があります。

プラスの財産だけでなく、借金等のマイナスの財産も調査します。

相続財産の調査はとても地道な作業です。

まずは、被相続人の自宅を調査します。預貯金通帳、キャッシュカード、有価証券等の証書、不動産の権利証、固定資産税の通知書等が保管されていれば、それらを基に調査します。

郵便物から財産が分かることもあります。

銀行や証券会社などから郵便物があれば、そこで口座を開いている可能性があるからです。口座を開いている金融機関が分かったら、残高証明書を発行してもらいます。

名寄帳

また、不動産を調査する方法として、名寄帳(なよせちょう)を利用する方法があります。

名寄帳には、その市区町村の課税対象不動産がすべて記載されています名寄帳は役場で相続人であることを証明すれば取得することができます。

相続人の調査

遺言がない場合は、相続人全員で遺産分割協議を行います。

ですので、そもそも誰が相続人なのかを確定しなければなりません。

大抵の場合は、調査をしなくても親族関係を把握しているでしょうが、中には、相続人調査によって認知した子がいたことが発覚することもあります。

相続人調査は、被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍を収集して行います。

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相続放棄、限定承認の手続き

プラスの財産よりもマイナスの財産の方が多い場合は、相続すると損してしまいます。

そのような場合は、相続放棄によって、借金を背負うことを避けることができます。

また、限定承認とは、相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して相続の承認をすることをいいます。

プラスかマイナスか微妙なラインの場合は、限定承認をしておくとよいでしょう。

相続放棄や限定承認は、相続人が相続の開始があったこと(被相続人が死亡したこと)を知った日から3か月以内にしなければなりません。3か月経つと、相続することを承認したとみなされます。

どうしても期間内に態度を決めることが難しい場合は、期間の伸長を申し立てることができますが、必ず認められるとは限りません。

なお、相続放棄や限定承認を行う場合は、被相続人の最終住所地を管轄する家庭裁判所で手続きします。手続きが難しい場合には専門家に相談しましょう。

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所得税の準確定申告

亡くなった年の確定申告は、当然ながら被相続人自身ではできませんから、相続人が代わりに行わなければならない決まりになっています。

この代わりに行う確定申告のことを準確定申告と言います。

被相続人に確定申告が必要な所得があったかどうかを調べて、必要がある場合は、必ず行いましょう。

医療費控除を受ける場合にも準確定申告は必要です。

なお、通常の確定申告の時期ではなく、相続の開始があったこと(死亡したこと)を知った日の翌日から4か月以内に行わなければなりません。

遺産分割協議、遺産分割協議書の作成

相続人と相続財産が明らかになったら、遺産分割協議を行います。

遺産分割協議がまとまったら、遺産分割協議書を作成します。

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預貯金等の払い戻し、名義変更、登記移転

遺産分割協議書を作成したら、相続財産を相続人に移転させます。

預貯金については払い戻しを行い、自動車や有価証券などのように名義変更しなければならないものは名義変更を行います。

投資信託は払い戻しか名義変更かを選べる場合があります。

なお、預貯金については亡くなってから10年以内に払い戻し等をしなければ、払戻しを受ける権利が消滅する場合がありますのでご注意ください。

当座の現金が必要ない場合は、そのままにしてしまいがちですが、うっかり10年経ってしまわないように、すぐに払い戻しをしておきましょう。

もっとも、金融機関によっては、10年経ってしまった場合でも払い戻しに対応してくれるケースもあります。

不動産は所有権移転登記を行います。不動産登記については、期限は設定されていませんが、地面師などの詐欺や、その他トラブルを避けるためにも登記を早めにしておきましょう。

相続税の申告、納付

相続税の申告、納付は被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に済ませなければなりません。

申告だけでなく、納付まで含めて10か月です。

仮に、この申告期限までに、相続人の間で遺産分割がまとまらない場合でも、申告は行わなければなりません。

その場合、いったん、法定相続分で相続した前提で申告を行い、申告後、実際に分割した割合が法定相続分と異なることで相続税に変更が生じた場合は、後述の修正申告(または更正の請求)を行う必要があります。

遺留分侵害額請求

遺留分とは、相続財産の最低限の取り分のことです。

法定相続人でも遺贈や贈与によって、ほとんど相続できないことがあります。

それではあまりにかわいそうなので、一定の取り分(遺留分)を認めて、多く財産をもらった人から遺留分に達するまで財産を分けてもらう制度があるのです。

その請求のことを遺留分侵害額請求といいます。この遺留分侵害額請求は、被相続人が死亡し、遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知った時から1年以内にしなければなりません。

なお、繰り返しになりますが、遺留分侵害額請求は、遺贈や贈与によって、遺留分を侵害された場合に認められるものです。

ですので、遺産分割協議で遺留分未満の財産しか割り当てられなかったにもかかわらず、それに同意したような場合は、遺留分侵害額請求の対象とはなりません。

更正の請求、修正申告、期限後申告

前述の通り、相続税の納付期限は被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月で、遺留分侵害額請求の期限は被相続人が死亡し、遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知った時から1年です。

ということは、相続税を納付後に遺留分侵害額請求がなされることがありえます。

遺留分侵害額請求があると、各相続人の取得額が変わってきますから、それに応じて相続税額も変わってきます。

遺留分侵害額請求に応じた人は取得額が減るため、相続税額も減ります。そのままでは相続税を必要以上に納めてしまっている状態になります。

相続税の減額分を取り戻すためには、更正の請求という手続きが必要です。また、遺留分を獲得した人は相続税額が増額になる可能性があります。その場合は修正申告をして、追加の相続税を納めなければなりません。

正規の申告時に相続税を納めていて、それを修正して相続税を増額することを修正申告といいます。

正規の申告時に相続税を納めていなくて、期限後に改めに申告することを期限後申告といいます。

死亡後の手続きについての相談先と代行の料金

死亡後の手続きを有償で代行する業者が多数存在するので、忙しい方は相談してみるとよいでしょう。初回相談は無料のところが多いようです。

死亡手続き代行業は、行政書士が運営していることが多いようです。

また、死亡後手続き代行の料金体系は、業者ごとに異なりますが、財産総額に比例して料金が高くなる仕組みになることが多いようです。

また、基本パッケージに含まれる手続きも、業者ごとに異なることがあるので、料金だけで比較せずに、どの手続きが対象となるのかについても確認したうえで依頼しましょう。

参考までに、2つの代行業者の料金を紹介します。なお、以下で紹介する料金とサービス内容は、記事執筆時に、各業者のウェブサイトに掲載されていたものです。

記事執筆後に料金やサービス内容が変更になる可能性もありますし、記述内容に誤りがある可能性もあるので、ご了承ください。

代行業者A

代行業者Aの料金は、相続財産の価額に応じて下表のようになっています。

相続財産の価額料金
2,000万円未満18万9,000円~
2,000万円以上4,000万円未満23万1,000円~
4,000万円以上6,000万円未満27万3,000円~
6,000万円以上8,000万円未満33万6,000円~
8,000万円以上1億円未満39万9,000円~
1億円以上応相談

対応可能な代行サービスは以下の通りです。

  • 相続人を確定するための戸籍や住民票など公的書類の収集代行
  • 誰が相続人なのかを図式した相続関係説明図の作成
  • どのように遺産を分割するかをまとめた遺産分割協議書の作成
  • 日本全国のあらゆる金融機関にて、預貯金等の名義変更・解約手続き
  • ご自宅、マンションなどすべての不動産手続き
  • 自動車、バイク等の名義変更手続き
  • その他、ご状況に応じて必要となる手続きすべて(応相談)
  • 法的観点からの遺産相続に関するトータルアドバイス

代行業者B

代行業者Bの料金は、相続財産の価額と、依頼する相続人の人数に応じて下表のようになっています。

相続財産の価額相続人が1人の場合相続人が2~3人の場合相続人が4人以上の場合
5,000万円以下の部分相続財産の価額
×1.0%
相続財産の価額
×1.2%
相続人1人につき
左記金額の10%増
5,000万円超
1億円以下の部分
相続財産の価額
×0.8%
相続財産の価額
×1.0%
相続人1人につき
左記金額の10%増
1億円超
2億円以下の部分
相続財産の価額
×0.6%
相続財産の価額
×0.8%
相続人1人につき
左記金額の10%増
2億円超
3億円以下の部分
相続財産の価額
×0.5%
相続財産の価額
×0.7%
相続人1人につき
左記金額の10%増
3億円超の部分相続財産の価額
×0.3%
相続財産の価額
×0.4%
相続人1人につき
左記金額の10%増

この料金内に含まれるサービスは次の通りです。

  • 戸籍等、相続手続きに必要となる、すべての公的書類の収集代行
  • 市役所、年金事務所での手続き(公的年金の申請は、別途、5,000円)
  • すべての金融機関での相続手続き
  • すべての不動産の相続手続き(登記する不動産の数に応じ、別途、3万円から最大10万円)
  • 自動車、バイクの相続手続き
  • 各種公共料金の支払い、停止、相続手続き
  • クレジットカードの解約手続き
  • 携帯電話の解約手続き
  • 新聞、インターネットプロバイダ等の解約手続き
  • 各種保険、出資金等の請求、相続手続き
  • FX口座やネット銀行、有料会員などの解約手続き
  • 住宅ローンの手続き
  • 賃貸住宅の手続き
  • その他故人が所有していた会員権等、各種権利の相続手続き
  • 遺言書の検認手続き
  • 特別代理人等の選任申立手続き
  • 特別代理人の就任

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この記事を書いた人

株式会社鎌倉新書 いい相続

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