相続税は誰が払う?遺産から払う?まとめて払う?払う方法は?
相続税については以下のような疑問が次々と湧いてきます。
- 相続税は誰が払うべき?
- 遺産から払うもの?
- 相続人の代表者が全員分をまとめて代わりに払った方がいい?…など。
この記事ではこのような疑問をわかりやすく丁寧に説明します。是非、参考にしてください。
相続問題でお悩みの方は
まずは弁護士にご相談ください
[ご注意]
記事は、公開日(2020年10月13日)時点における法令等に基づいています。
公開日以降の法令の改正等により、記事の内容が現状にそぐわなくなっている場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士、税理士その他の専門家に最新の法令等について確認することをおすすめします。
Q:相続税は誰が払う?
相続税は誰が払うのでしょうか?
簡単に言うと、遺産を相続した人全員が、それぞれの相続分に応じた税額を、それぞれ払うことになります。
なお、税額控除によって税額が0円になった人は払いません。
また、そもそもの話をすると、遺産の課税価格が基礎控除額以下の場合は、誰も相続税を払う必要はありません。
そして、基礎控除額を超える場合でも、相続放棄等によって遺産を取得しなかった人には相続税がかかりません。
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Q:相続税は遺産から払う?
相続税は、遺産からではなく、相続人それぞれの財産から払います。
なお、相続税の納付期限までに相続手続きが済んでいれば、相続した財産から相続税を払うこともできます。
Q:相続税は代表者がまとめて代わりに払う?
原則として、各相続人がそれぞれ払う
前述のとおり、各相続人がそれぞれ相続税を払うことが原則です。
代わりに払ったり、まとめて払ってもよい
相続人の一人が、他の相続人の相続税を代わりに払うこともできますし、全員分をまとめて払うこともできます。
ただし、肩代わりしてもらった分は、みなし贈与財産として贈与税の課税対象となるので、注意が必要です。1月1日~12月31日の1年間に贈与を受けた財産の価額が110万円を超える場合は贈与税がかかります(暦年課税の場合)。
なお、一時的に立て替えてもらっただけであって改めて精算する場合は贈与税はかかりません。
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連帯納付義務がある!
相続税の納付については、原則として、各相続人が相続等により受けた利益の価額を限度として、お互いに連帯して納付しなければならない義務があります。
つまり、相続税を払わない相続人がいる場合は、他の相続人が代わりに払うことになります。
代わりに払った分は、本来の納付義務者に求償することができます。
Q:相続税はどうやって払う?
相続税はどうやって払うのでしょうか?次の3つのいずれかの方法で払います。
- 電子納税
- クレジットカード納付
- 金融機関又は税務署の窓口での納付
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Q:相続税の申告方法は?
相続税はただ払えばよいというものではなく、相続財産の内容や相続税の計算過程を記した申告書を提出して「相続税申告」をしなければなりません。
相続税申告については、相続税に精通した税理士に依頼することがお勧めします。
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まとめ
以上、「相続税を誰が払うのか?」について説明しました。
相続税は、各相続人が相続分に応じた額を払いますが、代わりに払ったり、まとめて払っても構いません(その場合は贈与税に注意!)。
また、遺産からではなく、各自の財産から払います(相続によって取得した財産から払ってもよし)。
相続税申告については、相続税に精通した税理士に依頼することをお勧めします。
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