弁護士監修記事
位牌購入前に絶対に知っておくべき重要なポイントを厳選して説明

位牌は、仏様となった故人の魂が込められた大切なものです。
四十九日法要までというタイムリミットがある中で、後悔しないように慎重に選びたいものでしょう。
この記事では、位牌の購入前に知っておくべきことを、ポイントを絞って分かりやすく説明します。
是非、参考にしてください。
[ご注意]
記事は、執筆日時点における法令等に基づき解説されています。
執筆後に法令の改正等があった場合、記事の内容が古くなってしまう場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士、税理士その他の専門家に最新の法令等について確認することをお勧めします。
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位牌とは?
位牌とは、亡くなった人の戒名などを記した札のことをいいます。位牌は、浄土真宗以外の仏教において、死者の霊の居所などといわれており、仏壇に安置されます。
浄土真宗においては、「真実信心を得た者は正定聚(しょうじょうじゅ)に住し現生の命を終えると直ちに往生成仏する」という法義があり、位牌はその法義にふさわしくないため、これを用いず、故人の法名軸を仏壇の左右両側面にかけたり、代々の法名を記載した法名帳(ほうみょうちょう。過去帳ともいいます。)を置いたりします。
白木位牌と本位牌
葬儀の際に用意される白木の位牌は仮の位牌です。
四十九日法要までに本位牌を用意し、四十九日法要の際にお坊さんに開眼供養をしてもらいます。
開眼供養とは、墓、仏壇、位牌などに、仏様の魂を入れるための儀式のことです。
白木位牌は、お坊さんに閉眼供養によって仏様の魂を抜いてもらい、お寺に持ち帰ってお焚き上げをしてもらいます。
お焚き上げとは、大切な人の遺品など粗末にできないものをお寺でお坊さんに供養して焼却してもらうことをいいます。
白木位牌は、仏様の魂を抜いたとはいえ、一度はそれが宿ったものですから、やはり、粗末にするわけにはいきません。
なお、四十九日法要まで使った後飾り祭壇は、仏様の魂を入れたものではないので、処分しても構いません(ただし、処分に関する自治体のルールを守りましょう)。
本位牌の購入時期
本位牌に戒名を入れるのには2週間ほどかかることがあるので、四十九日法要の日の2週間前までには注文しておかなければなりません。
なお、四十九日法要は、亡くなった日を1日目として49日目に行うものですが、49日目が平日で、週末に行いたい場合は、その前の週末に行います。
繰出位牌とは?
繰出位牌とは、内部に戒名を記した木札を6~8枚ほど格納できる仕組みになっている位牌のことをいいます。
通常の位牌は、1つに位牌に1人の戒名を入れますが、ご先祖様が多い場合は、人数分の位牌が必要になり、仏壇が煩雑になってしまいます。
この点、繰出位牌の場合は、1つの位牌で6~8人のご先祖様を祀ることができ、ご先祖様が多い場合に便利です。
位牌のデザイン
最近は洋室と調和する家具調のモダンなデザインの仏壇が増えてきました。
そしてさらに、このような仏壇と調和するモダンな位牌も作られるようになりました。
伝統的な本位牌は漆塗りですが、こちらは、伝統的な金仏壇や唐木仏壇と調和します。
仏壇の置き場所が和室か洋室かによって仏壇のデザインを決め、仏壇のデザインに応じて位牌のデザインを決めるとよいでしょう。
なお、仏壇について詳しくは「仏壇選びで失敗しないために購入前に絶対知っておくべきポイント」をご参照ください。
位牌の購入方法
位牌の購入方法としては、仏壇とセットで購入する方法と、位牌だけで購入する方法があります。
仏壇とセットで販売されているものは、仏壇と調和のとれたデザインになっていて、また、別々に購入するよりも安く購入できることが多いです。
まずは、仏壇とセットで販売されているものを検討してみて、不十分だと感じた場合は、別売りのものを検討するとよいでしょう。
位牌の値段
位牌は、1万円未満のものから10万円を超えるものまであります。
この値段の差は、漆塗り工程の多さによって生じます。
高価なものは、年月が経過しても美しさが保たれるように、多くの工程を経て丁寧に仕上げられています。
もっとも、値段だけ高価だが中身は粗悪品ということも考えられないわけでありません。
しっかりと吟味するようにしましょう。
位牌はどこで購入できる?
位牌は、インターネット通販で購入することもできます。
通販で購入するのと実店舗で購入するのとには、それぞれ、メリットとデメリットがあるので、以下、この点について説明します。
通販のメリット
まず、通販のメリットについては次のような点が挙げられます。
- 同じ商品でも実店舗よりも安い場合が多い
- 品数が豊富で好みのものが見つかりやすい
- 比較しやすい
- 自分のペースで検討できる(セールスされない)
通販のデメリット
反対に、通販のデメリットについては次のような点が挙げられます。
- 実物を見ることができない
- アフターサポートが受けられないことが多い
- 選び方がわからない場合にサポートを受けにくい
通販サイトも実店舗も両方見た方がよい
事前に通販で買うか実店舗で買うかを決めるのではなく、両方を見てみた方がよいでしょう。
通販で買うつもりでも、やはり実物を見てみなければイメージが湧きませんし、実店舗に行ってみると「やはりアフターサポートのことを考えてお店で買おう」と考えが変わることもあります。
反対に実店舗で買うつもりでも、通販サイトを見てみると、もっと気に入るものが見つかることだってあるでしょう。
実店舗を探す際は、Googleマップを利用すると便利です。
通販サイトもGoogleショッピングでまとめてみることができます。
まとめ
以上、位牌について説明しました。
身近な方が亡くなると、役所や相続関連の手続きも必要です。
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