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重畳的債務引受(併存的債務引受)。読み方からメリット・デメリットまで

重畳的債務引受の読み方は、「ちょうじょうてき さいむ ひきうけ」です。

併存的債務引受や添加的債務引受と呼ばれることもあります。

漢字ばかりの聞きなれない言葉で、読むことをあきらめたくなる方もいるでしょう。

しかし、この重畳的債務引受は、相続に際しておこなわれることもあるのです。

特に、相続財産のマイナスの財産に悩んでいる方は是非参考にしてください。

相続問題でお悩みの方はまずは弁護士にご相談ください

重畳的債務引受(併存的債務引受)とは

重畳的債務引受とは、引受人が新たに同一内容の債務を負担するものの、債務者も依然として債務を負担し、債務者と引受人が連帯債務関係に入る債務引受です。

債務引受とは、債務の同一性を失わせないで債務を債務引受人に移転することで、債務引受には、「重畳的債務引受(ちょうじょうてきさいむひきうけ)」と「免責的債務引受(めんせきてきさいむひきうけ)」があります。

免責的債務引受と重畳的債務引受の違い

債務引受のもう一つの形態である免責的債務引受と、重畳的債務引受との違いは、引受後に、債務者が債務を免れるかどうかです。

重畳的債務引受では、債務者は引受後も債務を免れることはできませんが、免責的債務引受では、債務者は引受によって債務を免責されます。

免責的債務引受について詳しくは以下の記事をご覧ください。

重畳的債務引受の債務者と引受人は連帯債務関係になる

前述の通り、重畳的債務引受の債務者と引受人は連帯債務関係になります。

以前の民法には、重畳的債務引受について直接規定する条文が無く、債務者と引受人の関係が連帯債務関係なのかどうかが条文上明確ではありませんでした(判例では連帯債務関係であるとされていました)。

しかし、2020年の民法の改正により、債務引受に関する規定が新設され、連帯債務関係であることが条文上明確になりました(改正民法470条1項)。

第四百七十条 併存的債務引受の引受人は、債務者と連帯して、債務者が債権者に対して負担する債務と同一の内容の債務を負担する。

2 併存的債務引受は、債権者と引受人となる者との契約によってすることができる。

3 併存的債務引受は、債務者と引受人となる者との契約によってもすることができる。この場合において、併存的債務引受は、債権者が引受人となる者に対して承諾をした時に、その効力を生ずる。

4 前項の規定によってする併存的債務引受は、第三者のためにする契約に関する規定に従う。

なお、新設された条文では、「併存」的債務引受という言葉が使用されており、改正民法施行後は、「重畳」的債務引受よりも、「併存」的債務引受の方が一般的な言い回しになるものと思われます。

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重畳的債務引受と求償権

重畳的債務引受では、その他の連帯債務の場合と同様に、債務者と引受人それぞれの負担部分の割合を設定することができます。

負担部分の割合を超えて弁済した場合は、他の連帯債務者に求償(償還を求めること)することができます。

例として、1000万円の債務で重畳的債務引受が行われ、それぞれの負担部分を、引受人が60%、債務者が40%とした場合について具体的に見ていきたいと思います。

例1 全額を引き受け人が払った場合

引受人が1000万円の全額を弁済したとします。

この場合、引受人は負担部分の割合60%を超えて弁済した400万円を債務者に求償することができます。

例2 一部を引き受け人が払った場合

それでは、引受人が債権者に800万円を弁済した場合はどうでしょうか?

引受人の負担部分は600万円ですから、800万円-600万円=200万円を求償できるのでしょうか?

そうではなく、負担部分の割合を超えた額を求償することができます。

つまり、800万円×40%=320万円を求償することができます。

例3 一部を引き受け人と債務者が払った場合

例2の場合に加えて、債務者も100万円を弁済していた場合はどうなるでしょうか。

(800万円+100万円)×40%-100万円=260万円を求償できます。

こうした計算式は複雑です。その他にも相続手続きは理解の難しい仕組みや制度がたくさんあります。

正しく、そして不利益が出ないようにするために、ぜひ専門家に相談してみることをご検討ください。

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相続に際して行われる重畳的債務引受

債務引受は、借金の肩代わりをするような場合にも行われますが、相続に際して行われることもあります。

負債のある人が亡くなった場合、その負債(相続債務)は、法定相続人(法で定められた相続人)が法定相続分(法で定められた相続割合)に応じて相続します。

相続人間の協議において、特定の相続人が全相続債務を相続することになったとしても、そのことを相続債権者(相続債務の債権者)に主張することはできません。

相続債権者は、各相続人に対して、法定相続分に応じて額の弁済を求めることができます。

相続での重畳的債務引受の例

例えば、相続人が妻と長男と長女の3人いたケースでは、それぞれの法定相続分は、妻が2分の1、長男と長女がそれぞれ4分の1ずつですが、相続人同士で話し合って、長男が4000万円の相続債務のすべてを相続することになったとします。

相続債権者は、長男から4000万円の弁済を受けても構いませんが、妻に対して2000万円(=4000万円×2分の1)、長女に対して1000万円(=4000万円×4分の1)の弁済を求めることもできます。

妻や長女は、債権者から弁済を求められた場合に、相続人間の協議で長男が全相続債務を負担することになったことをもって、債権者の請求を退けることはできないのです。

妻や長女が、債権者からの求めに応じて弁済した分は、長男に求償(償還を求めること)することができます。

このような場合に、妻と長女の債務を長男が引き受ける免責的債務引受を行うと、妻と長女は免責され、債権者は妻や長女に弁済を求められることができなくなります。

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重畳的債務引受のメリットとデメリット

戸籍謄本を収集するためのポイント

重畳的債務引受のメリット

まず、メリットから説明します。

重畳的債務引受が行われると、連帯債務者が増えるので、債権者にとっては、主債務者の資力不足による貸し倒れリスクを軽減することできるというメリットがあります。

主債務者にとっても、重畳的債務引受をすることによって、債権者に対して弁済期限の延期等の交渉をする余地が生じ、メリットがあると言えます。

また、引受人にとっては、主債務者が扶養義務者であるような場合に主債務者を助けることができますし、免責的債務引受のように主債務者が免責されるわけではないので、主債務者による弁済の余地も残されますし、負担部分の割合を設定し、それを超えて弁済した場合は、主債務者に求償することもでき、免責的債務引受ほどの負担なく主債務者を助けることができるという意味でメリットがあると言えます。

重畳的債務引受のデメリット

次に、デメリットについて説明します。

まず、債権者にとってのデメリットは特にありません。

債務者や引受人となる人から重畳的債務引受の話があれば、債権者にとっては基本的には歓迎すべきことでしょう。

もっとも、引受人が資力に乏しい場合は、債務引受をする意味はあまりないので、引受人に資力があるかどうかは、気にする必要があるでしょう。

債務者にとってもデメリットは特にありません。

引受人にとっては、連帯債務を負うことになるので、大きなデメリットを負うことになります。

重畳的債務引受と会社分割

重畳的債務引受は金銭債務の保証的な意味合いで行われる場合や、相続債務についての各相続人の負担部分の割合について、債権者も含めて合意を得る目的で行われる場合のほか、会社分割の際に行われる場合があります。

会社分割時に債務を分割承継会社に移転するには債務引受を行わなければなりませんが、免責的債務引受の場合は債権者保護手続きが必要で、重畳的債務引受の場合は債権者保護手続きが不要と違いがあります。

債権者保護手続きは、債権者への通知などの手間がかかるほか、期間も1か月以上かかかるので、手間と期間面で、重畳的債務引受を選択するメリットがあります。

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この記事を書いた人

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