相続税の未成年控除とは?要件や計算方法を詳しく解説

未成年控除

もし大事な我が子を残して、自分がいなくなる時が来たら…と心配になる人がいるかもしれません。

そのときは「未成年控除」を受けられる可能性があります。これは、相続人が未成年の場合、年齢に応じて相続税から控除できるというものです。

こちらは申告しなくても適用は可能です。さらに未成年控除によって、相続税の納税額が0円になる可能性もあります。

この記事では未成年控除を受けられる人や申告方法について、詳しく解説します。

相続について検討したい方などは是非、参考にしてください。

[ご注意]
記事は、公開日(2020年7月1日)時点における法令等に基づいています。
公開日以降の法令の改正等により、記事の内容が現状にそぐわなくなっている場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士、税理士その他の専門家に最新の法令等について確認することをおすすめします。

相続税の未成年者控除とは?

相続税の未成年者控除とは、相続人が未成年者の場合に利用できる相続税の軽減制度のことです。

未成年の遺産分割については、関連記事をご参照ください。

未成年者控除が受けられる人

  1. 相続や遺贈で財産を取得したときに日本国内に住所がある人
  2. 相続や遺贈で財産を取得したときに20歳未満である人
  3. 相続や遺贈で財産を取得した人が法定相続人

相続や遺贈で財産を取得したときに日本国内に住所がある人

1については、日本国内に住所がない場合の要件が細かく設定されていますが、日本国内に住所がある人にとっては、1の細かい要件は関係がないので、23の要件を満たせば未成年者控除を受けられます。

または、相続や遺贈により財産を取得したときに日本国内に住所がない人でも次のいずれかに当てはまる人でも控除を受けることができます。

    • 日本国籍を有しており、かつ、その人が相続開始前10年以内に日本国内に住所を有していたことがある人
    • 日本国籍を有しており、かつ、相続開始前10年以内に日本国内に住所を有していたことがない人(被相続人が、一時居住被相続人又は非居住被相続人である場合を除きます。)
    • 日本国籍を有していない人(被相続人が、一時居住被相続人、非居住被相続人又は非居住外国人である場合を除きます。)

※「一時居住者」については、相続人が外国に居住しているときのQ相続税の納税義務者の範囲等をご覧下さい。
※「一時居住被相続人」、「非居住被相続人」及び「非居住外国人」については、相続人が外国に居住しているときをご覧下さい。

相続や遺贈で財産を取得したときに20歳未満である人

2については、財産取得時(相続開始時)に未成年(20歳未満)でなければならないということです(なお、民法改正によって、202241日以降は、未成年は18歳未満となります。)。遺贈とは、遺言によって財産を取得させることです。

相続や遺贈で財産を取得した人が法定相続人

3については、法定相続人でない人が遺贈によって財産を取得した場合や、先順位の相続人が相続放棄したことによって相続人となった場合は、未成年者でも未成年者控除を受けられないということが書いてあります。

法定相続人とは、民法の規定によって相続人となる人のことです。

しかし法定相続人であれば、相続放棄した未成年者が、その後生命保険金を受け取った場合などでも未成年者控除を適用することが可能です。

未成年者控除額の計算方法

未成年者控除の額は、その未成年者が満20歳になるまでの年数1年につき10万円で計算した額です。また、年数の計算に当たり、1年未満の期間があるときは切り上げて1年として計算します。

例えば、未成年者の年齢が159か月の場合は、9か月を切り捨て15歳で計算します。この場合、20歳までの年数は5年になります。したがって、未成年者控除額は、10万円×5年で50万円となります。

なお、未成年者控除額が、その未成年者本人の相続税額より大きいため控除額の全額が引き切れないことがあります。この場合は、その引き切れない部分の金額をその未成年者の扶養義務者の相続税額から差し引きます。

扶養義務者とは、配偶者、直系血族(父母、子、祖父母、孫など)及び兄弟姉妹のほか、3親等内の親族(おじ・おば、甥姪など)のうち一定の者(家庭裁判所が扶養義務者と定めた者)をいいます。

2回目の未成年控除は受けられる?

その未成年者が今回の相続以前にも未成年者控除を受けているときは、控除額が制限されることがあります。

前回、控除額全額の控除を受けている場合は、2回目の控除は受けられません。

最初に相続又は遺贈により財産を取得した際に、控除額に余剰が生じた場合は、今回の控除額と前回の余剰分のいずれか少ない方の額の控除を受けることができます。

その未成年者が、最初に相続又は遺贈により財産を取得した際に、未成年者の税額控除を受けることができる金額が限度となります。

相続税の仕組みや計算方法には難しい点がたくさんあります。正しく、そして不利益が出ないようにするために、ぜひ専門の税理士などに相談してみることをご検討ください。

未成年者控除の申告方法

相続税の未成年者控除を受けることによって、相続税額の全額が控除される場合は、相続税の申告も、未成年者控除を受ける旨の申告も不要です。ただし、遺産額等の計算については、法的な見解が必要となる場合もありますので、弁護士や税理士等専門家への相談を行った方が安心です。

控除額を差し引いても税額が残る場合は、相続税の申告が必要です。

未成年者控除を受ける場合は、相続税の申告の際に、相続税申告書の第6表(「未成年者控除額・障害者控除額の計算書」)に必要事項を記入して、提出します。

未成年者控除を受けられたにもかかわらず、受けずに申告・納付してしまった場合は、申告期限から5年以内であれば、「更正の請求」という手続きをとることによって、払い過ぎた相続税を取り戻すことができます。

更正の請求の手続き方法が分からない場合は、相続税に強い税理士に相談すると良いでしょう。

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