弁護士監修記事

養子縁組届の書き方を再婚・婿養子等のケース別の記入例(見本)で説明

養子縁組をしようとする人の多くがつまづくのが養子縁組届です。

この記事では、養子縁組届の用紙の入手方法や、書き方、届出方法等の養子縁組届に関する様々な疑問について、分かりやすく説明します。

再婚や婿養子といったケース別の記入例(見本)も用意しました。

是非、参考にしてください。

[ご注意]
記事は、執筆日時点における法令等に基づき解説されています。
執筆後に法令の改正等があった場合、記事の内容が古くなってしまう場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士、税理士その他の専門家に最新の法令等について確認することをお勧めします。

養子縁組届の用紙はどこでもらう?

用紙はどこでもらう?

養子縁組届の用紙は、全国の市区町村の役場でもらえます。

お近くの役場の戸籍に関する窓口でお尋ねください。

用紙は全国共通?

用紙は役所によって多少の違いはありますが、全国共通で使用できます。

提出先に役場と異なる役場で用紙をもらっても構いません。

PDFをダウンロードして印刷して使える?

PDFをダウンロードして印刷して使用することもできます。

札幌市が公開しているPDFへのリンクを下記します。

養子縁組届と特別養子縁組届で用紙が異なりますので、ご注意ください。

通常の養子縁組は、「養子縁組届」を使用してください。

用紙のサイズはA3です。

お手持ちのプリンターでA3が出力できない場合は、A4で出力後、コンビニエンスストアのコピー機でA3に拡大コピーするとよいでしょう。

なお、記入後に拡大コピーすると受理してもらえないので、拡大コピーしてから記入しましょう。

養子縁組届の書き方

代筆(代書)でもよい?

署名押印以外は代筆(代書)でも構いません。

届出人と証人の署名押印欄がありますが、原則として本人が署名押印しなければなりません。

しかし、病気等で署名することができない場合は、代筆(代書)させ、書面にその事由を記載するという対応方法も認められています。

代筆(代書)する場合でも、当然ながら、届出人が養子縁組の届出をする意思がなければなりません。

病状が重篤で判断能力を欠いている場合は、縁組の効力が否定されることもあります。

なお、自署できなくても、役場に行くことができれば、口頭で届出をすることもできます。

その場合は、届出人と証人の全員で一緒に役場に行かなければなりません。

印鑑は認印でもよく、シャチハタは不可

届出人や証人の押印に用いる印鑑は認印で構いませんが、シャチハタは不可です。

届出人は誰を書く?

養親になる人は必ず届出人になります。

加えて、養子になる人が、15歳以上の場合は養子になる人が、15歳未満の場合は養子になる人の法定代理人が、それぞれ届出人になります。

記入欄が分かりにくいかもしれないので、説明します。

養子になる人が15歳以上の場合は、養子になる本人が「養子になる人」欄内の「届出人 署名押印」欄(用紙左側中部)に記入します。

この場合は、用紙左側下部の「届出人」欄には何も記入しません。

なお、「届出人 署名押印」欄が2人分ありますが、養子となる人が男性の場合は左側、養子となる人が女性の場合は右側に署名押印します。

養子になる人が15歳未満の場合は、養子になる人の法定相続人が「届出人」欄(用紙左側下部)に記入します。

この場合は、用紙左側中部の「届出人 署名押印」欄には何も記入しません。

証人は誰に頼めばよい?

養子縁組届は証人2人以上の署名押印が必要です。

証人は、成人していて、養子縁組の事実を知っている人なら、親戚でも友人でも誰でも構いません。外国人でも構いません。

養子縁組届の記入例(見本)

東近江市作成の記入例が分かりやすいので、紹介させていただきます。

連れ子を再婚相手の養子とする場合の記入例(見本)

子連れ再婚で再婚相手と連れ子の養子縁組をするケースです。

具体的には、以下のような事例です。

  1. 大津四郎と竹美が結婚
  2. 2人の二女として大津花子が誕生
  3. 大津四郎と竹美が離婚(花子は大津四郎の戸籍に残るが、花子の親権は竹美がもつ)
  4. 竹美と八日市松男が結婚(花子も同居)
  5. 八日市松男と花子が養子縁組 ←この手続き

この養子縁組によって、大津花子は八日市松男の養女となり、八日市花子になります。

なお、再婚時(婚姻の届出をする時)に一緒に養子縁組の届出をすることも可能です。

婚姻届と一緒に届出をしても、婚姻届が先に受理され、その後に養子縁組届が受理されます。

したがって、母の氏は、婚姻届が受理された前提で、再婚後の氏を記入します。

婿養子の場合の記入例(見本)

続いて、婿養子の場合の記入例を紹介します。

婿養子という言葉は法律用語ではないので明確な定義はありませんが、一般に妻の父母の養子になることを指します。

婚姻と養子縁組の順序としては、次の3つのパターンがあり得ます。

  • 養子縁組した後に婚姻
  • 養子縁組届と婚姻届を同時に届出
  • 婚姻した後に養子縁組

養子縁組届と婚姻届を同時に届出した場合、まず、養子縁組届が受理され、続いて婚姻届が受理されます。

前述の連れ子を再婚相手の養子にする際に婚姻届と養子縁組届を同時に届出した場合は婚姻届が先に受理されるので、受理順序が逆になります。

以下の記入例(見本)は、婚姻届と同時に養子縁組を届出した場合、または、婚姻に先駆けて養子縁組を届出した場合が想定されています。

婚姻後に妻の父母と養子縁組をする場合は、書き方が少し変わってきますので、ご注意ください。

結婚している人が単独で養子となる場合の記入例(見本)

続いて、結婚している人が単独で養子となる場合の記入例(見本)をご紹介します。

ポイントとしては、右側の「その他」の欄に、配偶者の同意する旨の記述と署名押印が必要になる点です。

配偶者の同意は別紙に記述しても構いません。

養子縁組届の届出方法(提出方法)

養子縁組届の届出先(提出先)

届出先(提出先)は、養親か養子の本籍地か住所地の市区町村の役場です。

本籍地は戸籍の原本がある場所のことで、住所地は住民登録をしている(住民票がある)場所のことです。

本籍地が不明な場合は、住民票に記載されています。

役場の戸籍関連の窓口に届出を行います。

届出に必要なもの

届出には次のものが必要です。

  • 養子縁組届書
  • 養親になる人と養子になる人の戸籍謄本(本籍地に届出をする場合は不要)
  • 届書を持参した人の本人確認書類(運転免許証やパスポート等)
  • (未成年者を養子にする場合等で裁判所の許可が必要な場合)養子縁組許可審判書

なお、手数料等の費用はかかりません。

婚姻届と同時に届出できる?

子連れ再婚で再婚相手と連れ子の養子縁組をする場合、養子縁組届を婚姻届と同日に届出することも可能です。

両方を一緒に役場に提出した場合、婚姻届、養子縁組の順で受理されます。

まとめ

以上、養子縁組届について説明しました。

養子縁組届の書き方や届出方法について不明な点は役場で質問するとよいでしょう。

書類作成や手続きが面倒な場合は、行政書士に代行を依頼することができます。

もっとも、養子縁組は手続すること自体が目的ではないでしょう。

その意味では、養子縁組をすることが将来の相続や扶養関係にどのような影響を及ぼすか、相続に強い弁護士に相談したうえで、養子縁組をした検討した方が安心でしょう。

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