税理士監修記事

がけ地とは?がけ地補正率表の見方とがけ地の評価方法を説明

土地を相続したら、相続税の申告要否判定や税額計算のために、その土地を評価する必要があります。

その際、急斜面のある土地については、どのように評価すればよいのでしょうか?

税理士が出来るだけわかりやすく丁寧に説明します。

是非、参考にしてください。

[ご注意]
記事は、執筆日時点における法令等に基づき解説されています。
執筆後に法令の改正等があった場合、記事の内容が古くなってしまう場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士、税理士その他の専門家に最新の法令等について確認することをお勧めします。

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「がけ地」とは?「がけ地等を有する宅地の評価」とは?「がけ地補正」とは?

がけ地とは、一般に急斜面の土地のことをいいます。

相続税の計算上、がけ地等を有する宅地の価額は、その宅地のうちに存するがけ地等の部分ががけ地等でないとした場合の価額に、がけ地補正率を乗じて計算した価額によって評価します。この制度のことを「がけ地等を有する宅地の評価」といい、「がけ地等を有する宅地の評価」を適用することを「がけ地補正」といいます。

がけ地補正を適用できる「がけ地等を有する宅地」とは、平たん部分と通常の用途に供することができないと認められるがけ地部分等が一体となっている宅地であり、例えば、ヒナ段式に造成された住宅団地に見られるような、擁壁部分(人工擁壁と自然擁壁とを問いません。)を有する宅地です。平たん部分である宅地とそれ以外の部分(山林、雑種地等)を別の評価単位として評価すべき場合はこれに該当しません。

「通常の用途に供することができないと認められるがけ地部分等」の定義は、必ずしも明確になってはいないので、適用できる可能性がある場合は、相続税に精通した税理士に相談することをお勧めします。

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がけ地補正率表

がけ地補正率は、がけ地の方位及び総地積に占めるがけ地地積の割合に応じて、下の表のとおり定められています。

がけ地の方位

がけ地地積÷総地積

西
0.10以上0.960.950.940.93
0.20以上0.920.910.900.88
0.30以上0.880.870.860.83
0.40以上0.850.840.820.78
0.50以上0.820.810.780.73
0.60以上0.790.770.740.68
0.70以上0.760.740.700.63
0.80以上0.730.700.660.58
0.90以上0.700.650.600.53

がけ地の方位は、斜面の向きにより判断します。

2方位以上のがけ地がある場合は、次の算式により計算した割合をがけ地補正率とします。

また、南、東、西又は北のいずれにも該当しない「東南斜面」などについては、がけ地の方位の東と南に応ずるがけ地補正率を平均して求めます。

がけ地等を有する宅地の具体的な評価方法

下の図のような宅地の具体的な評価方法について説明します。

評価額

() がけ地の方位は斜面の向きによります。

奥行価格補正率については「奥行価格補正率とは?奥行価格補正率表の見方と計算方法を説明」をご参照ください。

がけ地等を有する宅地が土砂災害特別警戒区域内にある場合

がけ地等を有する宅地が土砂災害特別警戒区域内にある場合は、がけ地補正と特別警戒区域補正を同時に計算します。

具体的には、がけ地補正率に特別警戒区域補正率を乗じて計算した補正率(0.5を下限とし、小数点以下2位未満を切捨てします)を、補正前の価額に乗じて評価します。

特別警戒区域補正率は、総地積に占める特別警戒区域の地積の割合に応じて、下の表のとおり定められています。

特別警戒区域の地積÷総地積特別警戒区域補正率
0.10以上0.90
0.40以上0.80
0.70以上0.70

土砂災害特別警戒区域は、次の手順で調べることができます。

  1. 国土交通省「ハザードマップポータルサイト」の「わがまちハザードマップ」にアクセス
  2. 評価対象地の所在する都道府県をクリック
  3. 評価対象地の所在する区市町村をクリック
  4. 「土砂災害ハザードマップ」欄の「» 公開URLを開く」をクリック
    ※土砂災害ハザードマップをインターネットで公開していない区市町村では「» 公開URLを開く」のリンクテキストが無いので、役所にお問い合わせください。

がけ地補正の相続税の申告書類

かつては、がけ地補正をする場合は「不整形地補正率等及びがけ地補正率の計算明細書」の作成が必要でしたが、現在は、これは廃止され、「土地及び土地の上に存する権利の評価明細書」の中でがけ地補正についても計算するようになっています。

「土地及び土地の上に存する権利の評価明細書」については、「土地及び土地の上に存する権利の評価明細書の書き方と記載例」をご参照ください。

まとめ

以上、がけ地について説明しました。

土地の評価については、がけ地補正、特別計画区域補正、奥行価格補正外にも様々なルールがあり、一般の方が抜け漏れなくすべてのルールを適用させることは極めて難しいものです(他のルールについては「土地及び土地の上に存する権利の評価明細書の書き方と記載例」をご参照ください)。

一般の方がご自分で土地の評価をしたがために、土地の評価方法を間違ってしまい税務調査によって過少申告が指摘され追徴課税がなされたり、反対に高く評価してしまい税額も高くなってしまったり(この場合、税務署は「もっと安くなりますよ」とは言ってくれません)といったケースが多数生じています。

また、税理士でも、土地の評価に精通した税理士と、そうでない税理士では、評価額に大きな差が生じます。

土地の評価に精通した税理士なら、あらゆる評価減の制度を駆使して、評価額を目一杯下げることが可能です。

土地を相続や贈与によって取得した場合、税の申告は、土地の評価に精通した税理士に相談して進めることを強くお勧めします。

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