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非嫡出子は認知されれば父の遺産も相続可能!相続分も嫡出子と差別なし

内縁関係などのように法律上の婚姻関係にない男女の間に生まれた子は、父母の遺産を相続することはできるのでしょうか? わかりやすく説明します。是非、参考にしてください。

[ご注意]
記事は、公開日(2019年7月11日)時点における法令等に基づいています。
公開日以降の法令の改正等により、記事の内容が現状にそぐわなくなっている場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士、税理士その他の専門家に最新の法令等について確認することをおすすめします。

非嫡出子とは?

非嫡出子とは、「嫡出でない子」、つまり「法律上の婚姻関係にない男女の間に生まれた子」のことをいい、「ひちゃくしゅつし」と読みます。 例えば、内縁(事実婚)関係、愛人関係、恋人関係、行きずりの肉体関係を結んだ男女の間に生まれた子が該当します。 民法では「嫡出でない子」が正式な呼び方となっています。一般には「婚外子」(こんがいし)と呼ばれることもあります。 また、1942年の民法改正以前は、非嫡出子に相当する言葉として、認知されていない場合を「私生子」(しせいし)、認知されている場合を「庶子」(しょし)と呼ばれていましたが、現行法では使われていません。

非嫡出子の相続権

非嫡出子であっても母が誰であるかは、分娩の事実から明らかです。 したがって、母の遺産については非嫡出子であっても、法定相続人となることができます。 しかし、非嫡出子の場合、父の遺産を相続するためには、認知されなければなりません。認知されていない子供は、父の遺産の相続権をもたないのです。 非嫡出子であっても認知されている子は相続人になることができ、法定相続分についても、嫡出子と同じです。 なお、201394日までは、非嫡出子の相続分は嫡出子の半分でした。民法9004号ただし書に、「嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の二分の一」と定めてあったためです。 しかし、201394日に最高裁判所で、この民法の規定が違憲(憲法違反)であるという判決が下されました。 その後、この違憲判決を受けて、民法が改正され、非嫡出子についての前述の文言は削除されて、2013年の95日以降に開始した相続については、非嫡出子の相続分は、嫡出子の相続分と同じになりました。 また、代襲相続についても、非嫡出子と嫡出子とで制度上の違いはありません。 つまり、非嫡出子が被相続人よりも先に死亡した場合等は、非嫡出子の子が、非嫡出子の相続人としての立場を代襲して相続することができます(非嫡出子の子も被相続人よりも先に死亡した場合は、さらにその子が代襲相続できます)。 非嫡出子として相続するためには前述のとおり被相続人による認知が必要ですが、生前に認知されていなくても、父の死後3年以内であれば認知の訴えを提起することができ、これが認められると相続人となることができます。 しかし生前に認知を受けた方が確実ですし、遺言によって認知することもできるので、相続開始前であれば、死後認知を当てにせず、早めに対策をした方がよいでしょう。 生前であれば、簡単に認知することができます(役所に認知届を提出)。事情があって認知届を提出できず遺言で認知する場合は、遺言書の書き方について、専門家に相談することをお勧めします。

2013年9月4日以前に開始した相続は?

前述のとおり、201395日以降に開始した相続については、法改正によって、非嫡出子と嫡出子の法定相続分の差別はありません。 それでは、法改正前の201394日以前に開始した相続については、非嫡出子の法定相続分は、どうなるのでしょうか? この点、200171日~201394日に開始した相続について、201395日以降に遺産の分割をする場合は、最高裁判所の違憲判断に従い、嫡出子と非嫡出子の相続分は同等のものとして扱われることになります。 他方、200171日~201394日に開始した相続であっても、遺産の分割の協議や裁判が終了しているなど、最高裁判所の判示する「確定的なものとなった法律関係」に当たる場合には、その効力は覆りません。 どのような場合が「確定的なものとなった法律関係」に当たるのかは、解釈(最終的には裁判所の判断)に委ねられることになりますが、基本的には以下のように整理できます。

201394日までに遺産分割をしていない場合

確定的なものとなった法律関係」には当たらないと考えられますので、遺産分割をする際には、嫡出子と非嫡出子の相続分は同等のものとして扱われることになります。

201394日までに遺産分割について、協議や調停が成立しているか、審判が確定している場合

「確定的なものとなった法律関係」に当たると考えられ、その効力は覆りません。

この記事を書いた人

株式会社鎌倉新書 いい相続

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