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相続放棄照会書・回答書の書き方と来ない(届かない)場合の対処法

相続放棄申述受理申立を行って12週間後すると、家庭裁判所から相続放棄照会書・回答書が送られてきます。

この記事では、相続放棄照会書・回答書の書き方と届かない場合の対処法等について、弁護士がわかりやすく説明します。

是非、参考にしてください。

なお、相続放棄の申述の有無を家庭裁判所に照会する方法については、この記事では取り扱わないため、「相続放棄の申述の有無を家庭裁判所に照会する方法とその注意点」をご参照ください。

[ご注意]
記事は、公開日(2020年5月8日)時点における法令等に基づいています。
公開日以降の法令の改正等により、記事の内容が現状にそぐわなくなっている場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士、税理士その他の専門家に最新の法令等について確認することをおすすめします。

相続放棄照会書・回答書とは?

相続放棄照会書・回答書とは、相続放棄申述受理申立をおこなった家庭裁判所から送られてくる、申立に関する照会のための文書のことです。

照会とは、「問い合わせ」というような意味です。

この照会は、家庭裁判所が相続放棄の申述を受理すべきかどうかを判断するにあたって、相続放棄の申述が本人の真意によるものかどうかや、相続を承認したとみなすべき事由が存在しないかどうか等の点について確認するために行われるものです。

家庭裁判所は、主に相続放棄申述書と相続放棄照会書・回答書の内容を元に受理すべきかどうかを判断します。

相続開始から3か月を経過した後に相続放棄申述受理申立を行った場合や、遺産の一部を処分した場合(お金を使った場合)等のように、相続を承認したとみなされるおそれがあるケースでは特に、相続放棄照会書・回答書に記入する内容を慎重に検討すべきです。

なお、この記事では、「相続放棄照会書・回答書」と呼んでいますが、この文書の呼び名は家庭裁判所によって多少異なります。

相続放棄照会書・回答書は申述の代理を委任した弁護士が書いてくれる

相続放棄の申述の代理を弁護士に委任した場合は、相続放棄照会書・回答書はその弁護士に直接届くことが多いのですが、本人に届くこともあります。

弁護士に届いた場合は、弁護士が対応するので、本人は何もすることはありません。

本人に届いた場合は、弁護士に転送すれば、後は弁護士が対応してくれます。

なお、相続放棄申述受理申立の代行を司法書士に委任することもできますが、その場合は、相続放棄照会書・回答書は、必ず本人に届きます(司法書士に届くことはありません)

また、相続放棄照会書・回答書は、弁護士なら本人を代理して記入することができますが、司法書士は本人を代理して記入することはできません(相続放棄申述書は司法書士が作成を代行することができますが、照会書・回答書については司法書士が作成を代行することはできないことにご注意ください。)。

司法書士に相続放棄申述受理申立の代行を委任した場合は、照会書・回答書については、司法書士に文案を作成してもらい、それを本人が自書することになるでしょう。

つまり、相続放棄の手続きは、司法書士よりも弁護士に頼んだ方が、手間がかからないということになります。

なお、相続放棄申述受理申立は自分で行ったが、照会書・回答書については、書き方がよく分からなかったり、下手に自分で書いて相続放棄が認められなくなってしまうと不安だという方もいるでしょう。

そのような場合は、照会書・回答書が届いた時点で、速やかに弁護士または司法書士に相談することをお勧めします。

照会書・回答書の段階からでも弁護士・司法書士の多くは引き受けてくれるでしょう。

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相続放棄照会書・回答書は、いつ届く

相続放棄照会書・回答書は、いつ届くのでしょうか?

申立を行った家庭裁判所によって異なりますが、申立の後、概ね12週間で届くことが多いです。

相続放棄照会書・回答書が来ない(届かない)場合

相続放棄照会書・回答書が届かない場合もあります。

その場合、特に対応は不要です。

照会書が届かないということは、家庭裁判所にとって、申述書に記載された内容において特に気になる点がなく、特に照会したいことがなかったといえます。

したがって、照会書・回答書が届かない場合は、そのまま申述が受理され、相続放棄申述受理通知書が届く可能性が高いでしょう。

なお、照会書が届いたからといって、必ずしも、家庭裁判所にとって気になる点が存在しているとはいえません。

すべての申述に対して必ず照会書を送っている家庭裁判所もあります。

相続放棄照会書・回答書の返送期限

相続放棄照会書・回答書には、通常、期限が記載されています。

「令和●年●月●日までにご返送ください。」や「この書面の右上に記載してある日付から10日以内に当裁判所宛てに、ご回答をお願いいたします。」というように記載されていることが多いです。

なお、照会書の「右上に記載してある日付」は、家庭裁判所が照会書を作成した日付なので、照会書が届いた日の数日前になっています。

つまり、「右上に記載してある日付から10日以内」という場合は、照会書が届いた日から起算すると1週間ほどしかないことになるので、ご注意ください。

期限に間に合わない可能性がある場合は、家庭裁判所に電話して、担当の書記官に相談するとよいでしょう。

家庭裁判所の電話番号と担当の書記官の氏名は、通常、照会書に記載されています。

もっとも、なるべく期限内に回答した方が望ましいので、不安な点や不明な点がある場合は、弁護士や司法書士に早めに相談することをお勧めします。

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相続放棄照会書・回答書の書き方

続いて、書き方について説明します。

説明をよく読んでから記入すること

相続放棄照会書・回答書の内容は、家庭裁判所によって異なりますが、通常、記入に当たっての注意点が説明されています。

説明をよく読んでから記入しましょう。

基本的には自書しなければならない

前述のとおり、弁護士に相続放棄申述の代理を委任している場合は、照会書・回答書についても弁護士が記入して家庭裁判所に返送してくれますが、そうでない場合は、基本的には自書(自分で書くこと)しなければなりません。

司法書士に委任した場合は、司法書士の作成した文案を元に自書することになるでしょう。

自書できない場合は代筆してもらうこともできますが、他の相続人やその配偶者は代筆することはできません。

また、代筆によって回答書を作成した場合には、代筆した理由、本人と代筆者との関係、代筆者の任所、代筆者の署名押印が必要です。

申述書と同じ印を押捺する

申述書と照会書・回答書は、同じ印を押捺しなければなりません。

申述書に押捺した印が分からなくなってしまった場合は、家庭裁判所に電話して、相談するとよいでしょう。

そのような場合は、可能性のある印を並べて押捺するように指示されることが多いようです。

ボールペンや万年筆で書くこと

記入に当たっては、ボールペンや万年筆等の消えない筆記用具を使用します。

鉛筆やシャープペンシルのような消えやすいものを使用してはなりません。

記述欄が足りない場合は別紙を添付する

記述欄が足りない場合はA4サイズの別紙を用意して横書きで記述し、左側の余白2か所をステープラー(ホチキス)で止め、照会書・回答書に押捺した印と同じもので割り印します。

相続開始から3か月を経過した後に相続放棄申述受理申立を行った場合や、遺産の一部を処分した場合(お金を使った場合)等は、相続を承認したとみなされて相続放棄が受理されないおそれがあるため、弁護士や司法書士に相談したうえで、別紙を用いて丁寧に事情を記述することをお勧めします。

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家庭裁判所から電話があることがある

相続放棄申述受理申立について、家庭裁判所から、文書ではなく電話で照会があることが稀にあります。

重要なことであれば、通常、文書で照会されるはずなので、電話で照会されるケースは、あまり重要ではない、「ちょっとした確認」程度のことが多いと思われます。

また、照会書・回答書を送付後に、家庭裁判所から電話があることも稀にあります。

それは、照会書・回答書に記載された内容について確認したい点がある場合です。

簡単な確認の場合は電話で済みますが、重要な確認の場合は家庭裁判所への出頭を求められることもあります。

なお、弁護士に相続放棄申述の代理を委任した場合は、このような家庭裁判所からの電話は弁護士宛てにきますので、心配な場合は、始めから弁護士に委任すると良いでしょう。

また、申述が受理された後に、家庭裁判所から電話があることもあります。

それは、相続放棄申述受理申立の代行を委任した司法書士が、家庭裁判所に相続放棄申述受理証明書を申請した場合に、申請が本人の意思によるものかどうかについて家庭裁判所が確認するために電話をするようなケースです。

まとめ

以上、相続放棄照会書・回答書について説明しました。

以下のいずれかに該当する場合は、弁護士又は司法書士に相談することをお勧めします。

  • 相続開始から3か月を経過した後に相続放棄申述受理申立を行った場合
  • 遺産の一部を処分した場合(お金を使った場合)
  • 書き方が分からない場合
  • 忙しくして書き方を自分で調べる時間がない場合

相続問題でお悩みの方は
まずは弁護士にご相談ください

この記事を書いた人

株式会社鎌倉新書 いい相続

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