行政書士が遺産相続に関してできることは?選び方や費用・報酬の相場までを徹底解説!

遺産相続に関して相談したいことや依頼したいことが生じた場合に、相談先・依頼先の候補としてどんな人が頭に浮かびますか?

やはり、ドラマなどで颯爽と事件を解決していくイメージのある弁護士でしょうか?弁護士は法律のエキスパート。相続人同士で揉めている場合にはとても頼れる存在です。

実は、身近なところで遺産相続に関して活躍しているのは行政書士なのです。しかも、費用面でも嬉しいことが。

この記事では、行政書士が遺産相続に関してできることや司法書士などの士業との違いなどについて説明します。是非、参考にしてください。

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記事は、公開日時点における法令等に基づいています。
公開日以降の法令の改正等により、記事の内容が現状にそぐわなくなっている場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士、税理士その他の専門家に最新の法令等について確認することをおすすめします。

行政書士が遺産相続に関してできることとできないこと

行政書士は、遺産相続に関して、どのようなことができるのでしょうか?

行政書士が遺産相続に関してできること

行政書士ができることとして、例えば、次のようなことが挙げられます。

  • 遺言書文案の作成
  • 公正証書遺言の作成手続き
  • 相続人調査
  • 法定相続情報一覧図・相続情報関係図の作成、法定相続情報証明制度の利用申出手続き
  • 相続財産調査、財産目録の作成
  • 不在者財産管理人の候補者になること
  • 遺産分割協議書の作成
  • 預貯金の相続手続き(相続した預貯金の払戻し手続き)
  • 有価証券の相続手続き(相続した有価証券の名義変更)
  • 自動車の相続手続き(相続した自動車の名義変更)
  • 遺言の執行

以下、それぞれについて説明します。

遺言書文案の作成

行政書士は遺言書文案を作成することができます。

遺言には、公正証書遺言、自筆証書遺言及び秘密証書遺言の3つの方式があります。

公正証書遺言は公証人が遺言書を作成し、自筆証書遺言及び秘密証書遺言は遺言者が遺言書を作成しなければなりません。

したがって、行政書士が作成できるのは、遺言書文案に留まります。

このことは、弁護士や司法書士も同様です。

ただし、弁護士には遺言内容について相談できるのに対し、行政書士や司法書士には遺言内容についての相談はできません(弁護士法違反になるため)。

行政書士や司法書士ができるのは、遺言者が決めた遺言内容に基づいて文案を作成することです。

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公正証書遺言の作成手続き

行政書士は公正証書遺言の作成手続きを代行することができます。

遺言公正証書をするためには、必要書類を収集したり、証人になってくれる人を探したりする手間が生じますし、また、公証役場に最低でも2回は行かなければなりません。

行政書士に依頼すると、書類の収集や証人の立会いもやってもらえますし、遺言者が公証役場に行くのも1回だけで十分となる場合も多いです。

公正証書遺言の作成手続きの代行は、弁護士や司法書士でもできますが、行政書士の方が料金が安い傾向があります。

通常、遺言書文案の作成とセットで依頼するものなので、遺言内容を決めている場合は行政書士に、遺言内容を決めていない場合は弁護士に依頼するとよいでしょう。

相続人調査

大抵の場合は、調査をしなくても親族関係を把握しているでしょうが、中には、相続人調査によって認知した子がいたことが発覚することもあります。

したがって、誰が法定相続人なのかを確定するためには、相続人調査が必要です。

相続人調査は、被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本等(場合によっては被相続人の尊属の死亡の分かる戸籍謄本等も含みます)を収集して行います。

なお、相続人を確認するための戸籍謄本等は、相続手続きでも必要となります。

通常、相続人調査のみ依頼することはなく、相続手続き(相続財産の名義変更手続き)の前提業務として相続手続きと併せて依頼します。

法定相続情報一覧図・相続情報関係図の作成、法定相続情報証明制度の利用申出手続き

法定相続情報一覧図・相続情報関係図の作成や法定相続情報証明制度の利用申出手続きは行政書士に依頼することができます。

これらの業務も単体で依頼されることは通常なく、相続手続きの前提業務として相続手続きと併せて依頼されるものです。

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相続財産調査、財産目録の作成

相続財産の内容を把握するためには、相続財産の調査が必要です。

相続財産の調査によって、思わぬ財産が見つかることや、実は莫大な借金があったことが発覚することがあります。

財産調査も単体で依頼されることは通常なく、相続手続きの前提業務として相続手続きと併せて依頼されるケースが多いでしょう。

不在者財産管理人の候補者になること

親が亡くなって相続人となったものの、共同相続人である兄弟が音信不通で、遺産分割が進められないというケースがあります。

このような場合には、不在者財産管理人を選任して遺産分割を行うことができます。

不在者財産管理人の選任を申し立てる際に、申立書に候補者を記述しても構いません。

候補者として挙げられた人がそのまま選任されることも多いです。

候補者は、行政書士、弁護士、司法書士等の専門家でも構いませんし、不在者の親戚や友人でも構いません。

候補者について家庭裁判所が不適格だと判断した場合は、弁護士や司法書士等の専門家が選任されます。

候補者の適格性は、職務を適切に行えるそうかといった点や、候補者と不在者との関係、利害関係の有無などを考慮して判断されます。

遺産分割協議書の作成

遺産分割協議書とは、その名称のとおり、遺産分割協議の結果を書面にしたものです。

遺産分割協議書の作成は、行政書士のほか、司法書士や弁護士に依頼することもできます。

遺産分割協議書の作成をのみを依頼するケースは稀で、通常は、相続手続き等とセットで行政書士や司法書士に依頼したり、遺産分割協議の代理を依頼した弁護士に付随業務として依頼するケースが多いでしょう。

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預貯金の相続手続き(相続した預貯金の払戻し手続き)

預貯金の相続手続きは行政書士に依頼することができます。

相続手続きは、一括して依頼した方が割安になりますし、面倒がありません。

不動産の相続手続きは司法書士の専門領域であり行政書士では対応できないため、相続財産に不動産が含まれる場合は預貯金も含めて相続手続きを一括して司法書士に依頼するとよいでしょう。

不動産がない場合は行政書士に依頼するとよいでしょう(比較的安価に対応してくれるため)。

有価証券の相続手続き(相続した有価証券の名義変更)

前述のとおり、相続手続きは一括で依頼した方がよいです。

ただし、司法書士や弁護士でも対応してくれるケースが多い預貯金の相続と違って、有価証券の相続は対応していない司法書士や弁護士もいます。

行政書士は有価証券の相続にも対応している人が多いです。

自動車の相続手続き(相続した自動車の名義変更)

自動車も有価証券と同様です。

行政書士は書類の手配から手続きまですべてを依頼できますが、弁護士や司法書士は、自動車の手続きにはほとんど対応していないでしょう。

遺言の執行

遺言の執行とは、遺言の内容を実現するために必要な手続きを行うことです。

行政書士に遺言の執行を依頼することもできます。

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行政書士が遺産相続に関してできないこと

行政書士ができないこととして、例えば、次のようなことが挙げられます。

  • 法律相談
  • 他の相続人との交渉
  • 相続放棄の申述手続き
  • 遺言書の検認手続き
  • 相続登記(相続した不動産の名義変更)
  • 相続税申告、準確定申告

以下、それぞれについて説明します。

法律相談

法律相談を行政書士や司法書士にすることはできません。法律相談を受けることができるのは弁護士のみです(弁護士法違反になります)。
したがって、遺言内容に関する相談や、遺産分割方法についての相談、相続放棄をすべきかどうかの相談などを、行政書士や司法書士にすることはできません。

他の相続人との交渉

他の相続人との交渉を依頼することができるのも、弁護士のみです。行政書士や司法書士に依頼することはできません。

相続放棄の申述手続き

相続放棄の申述のような裁判所で行う手続きや、裁判所に提出する書類の作成は、行政書士は対応できません。弁護士又は司法書士はできます。

遺言書の検認手続き

遺言書の検認も裁判所で行う手続なので、検認申立書の作成は、行政書士は対応できません。弁護士又は司法書士はできます。

相続登記(相続した不動産の名義変更)

登記申請は、行政書士は対応できません。

司法書士及び弁護士ができることになっていますが、弁護士で登記の代行を行っている人はほとんどいませんから、実質的には司法書士のみが依頼対象となります。

相続税申告、準確定申告

相続税の申告や準確定申告は、税理士に依頼すべき手続きです。行政書士や司法書士は対応できません。

行政書士の費用・報酬の相場

行政書士に手続き全般を依頼する場合の費用・報酬の相場については以下の記事で詳しくご紹介しています。

遺言書の文案作成や公正証書遺言の手続き代行の費用については以下の記事で詳しくご紹介しています。

相続専門の行政書士の探し方、選び方

相続専門の行政書士は、当サイトに多数掲載されています。

相続専門の行政書士・司法書士の一覧ページ

もし、選び方に迷ったら、以下の記事を参考にしてください。

まとめ

以上、行政書士が遺産相続に関してできることについて説明しました。

この記事を参考に、依頼したい内容ごとに適切な専門家を選択してください。

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