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遺産分割協議のやり直しはできる?やり直すときの注意点も紹介

遺産分割協議のやり直しができる場合
「遺産分割協議が終わった…と思ったら把握してない財産が出てきた」これは相続あるあると言えるでしょう。 そのようなとき、遺産分割協議のやり直しはできるのでしょうか?その協議が無効だと判断されればやり直しは可能です。 この記事では遺産分割協議のやり直しができるケースや、その注意点について解説します。 ちなみに遺産分割協議をやり直しした場合は、遺産分割協議書も作り直します。もし手間だという人は行政書士などの専門家に相談することをおすすめします。

[ご注意]
記事は、公開日(2020年6月1日)時点における法令等に基づいています。
公開日以降の法令の改正等により、記事の内容が現状にそぐわなくなっている場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士、税理士その他の専門家に最新の法令等について確認することをおすすめします。

遺産分割協議のやり直しができる場合とは?

遺産分協議のやり直しができる場合には、次の2つがあります。
  • 無効な遺産分割協議だった場合
  • 相続人全員の同意がある場合
以下、それぞれについて説明します。

無効な遺産分割協議だった場合はやり直しができる

既に成立したかに思えた遺産分割協議も、次のような場合には、無効となります。
  • 遺言があった場合
  • 相続人全員の合意がなかった場合
以下、それぞれのケースについて説明します。

遺言があった場合

遺言があった場合、遺産分割協議をやり直しできる 遺言がある場合には、原則として、その内容に従って遺産を分割します。 遺言があることに気づかずに、又は、遺言を無視して行われた遺産分割は、基本的に無効です。 無効を主張しても、無効な遺産分割協議書を元に遺産分割を進めようとする相続人がいる場合は、訴訟で無効を主張しなければならないこともあります。

相続人全員の合意がなかった場合

相続人全員の合意が欠けている場合も遺産分割協議は無効となります。意が欠けているとされる可能性があるケースには、次のようなものがあります。
  1. 実は他にも相続人がいた場合(非嫡出子(認知した婚外子のこと)等)
  2. 遺産分割協議書に勝手に押印された場合
  3. 騙したり、無理強いによって同意させられた場合
  4. 重大な勘違いによって同意してしまった場合
  5. 制限行為能力者が単独で協議に応じた場合
4及び5について、以下、説明します。
重大な勘違いによって同意してしまった場合
勘違いによって同意してしまった場合に無効を主張できるかどうかは、ケースによりけりです。

制限行為能力者が単独で協議に応じた場合
この点については、次の記事をご参照ください。

遺産分割協議成立後に他に遺産があることが分かった場合は?

遺産分割協議成立後に他に遺産があることが分かった場合は、原則として、協議自体はそのまま有効で、新たに見つかった遺産についてのみ、遺産分割協議を行います。 ただし、相続人全員の同意があれば、すべての遺産について協議をやり直すことができます。 なお、遺産分割協議書に「本遺産分割協議書に記載のない遺産及び本遺産分割の後に判明した遺産については、甲が全て相続する。」というような定めがある場合は、基本的には、新たに見つかった遺産については遺産分割協議を行わずに協議書の定めに従います。 ただし、新たに見つかった遺産の価額があまりに大きい場合は、協議書の定めにかかわらず、その遺産については、分割協議をすることが認められることがあります。

遺産分割協議の成否について争いがある場合

遺産分割協議の成否について争いがある場合は、最終的には訴訟で決着をつけることになります。 遺産分割調停や審判では、遺産分割協議の成否について争うことはできません。

相続人全員の同意がある場合もやり直しができる

以上のような事情がない場合は、遺産分割協議は有効に成立しています。しかし、有効な遺産分割協議であっても、相続人全員の同意があれば、やり直すことができます。 相続人の中に死亡した人がいる場合でも、その死亡した相続人の相続人が全員同意すれば、やり直しできます。 やり直す場合は、新たに遺産分割協議書を作成し、前の協議書は破棄します。 また、遺産分割協議のやり直しをしたときは、不動産登記や贈与税について注意する必要があります。

遺産分割協議をやり直すときの注意

遺産分割協議をやり直す場合はいくつかの注意があります。これらも考慮して、本当に遺産分割協議をやり直すかを決めましょう。

登記をし直す必要がある

既に前の遺産分割協議の内容に沿った登記をしている場合でも、問題なくやり直すことができます。その場合は、新たに協議した内容に沿って、改めて登記し直します。 登記をやり直す場合の注意点としては、不動産所得税と登録免許税が余計にかかってしまうことです。

贈与税や譲渡所得税が課される可能性がある

税金関係で、もう1つ注意点があります。 遺産分割のやり直しによって財産の移転が生じると、贈与や譲渡とみなされて、贈与税や譲渡所得税が課される可能性があります。 特に、相続税の申告期限後にやり直しをすると、そのようにみなされる可能性が高まると考えられます。 やり直しを検討する場合は、贈与税や譲渡所得税がかからないかどうか、事前に税理士等の専門家に相談することをお勧めします。

なお、協議ではなく調停や審判で決定した遺産分割については、相続人全員の同意があっても、原則として、やり直すことはできません。

遺産分割協議のやり直しに時効や期限はない

相続人全員の同意があって遺産分割協議をやり直す場合、時効や期限はありません。何年後でもやり直すことができます。 財産を既に譲渡している場合は、価格賠償することになります。 一方、詐欺や強迫(無理強い)があったことを主張してやり直しを求める場合は、主張できる期間が決まっています。 騙されていたことを知った時や強迫が止んだ時から5、又は、遺産分割協議が成立した時から20年が経過すると、やり直しを求めることができなくなります。

この記事を書いた人

株式会社鎌倉新書 いい相続

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