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経過的寡婦加算とは?経過的寡婦加算の額は?振替加算との併給は?

経過的寡婦年金加算

65歳になったら、老齢基礎年金を受けることができるようになります。

そのため、中高齢寡婦加算を受けている人が65歳になったら、原則としてこの中高齢寡婦加算は終了してしまうのです。

しかも、昭和31年4月1日以前に生まれた人は、中高齢寡婦加算の金額よりも、老齢基礎年金の金額の方が低いため、65歳になると、もらえる金額が減ってしまいます。

「65歳になったとたんに受給額が減ってしまうのは困る…」

このようなことにならないように、経過的寡婦加算という制度があります。

この記事では、経過的寡婦加算について、わかりやすく丁寧に説明します。是非、参考にしてください。

[ご注意]
記事は、公開日(2020年1月8日)時点における法令等に基づいています。
公開日以降の法令の改正等により、記事の内容が現状にそぐわなくなっている場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士、税理士その他の専門家に最新の法令等について確認することをおすすめします。

経過的寡婦加算とは?

経過的寡婦加算とは、遺族厚生年金の加算給付の1つで、遺族厚生年金を受けている妻が65歳になり、自分の老齢基礎年金を受けるようになったときに、65歳までの中高齢寡婦加算に代わり加算される一定額のことをいいます。

これは、老齢基礎年金の額が中高齢寡婦加算の額に満たない場合が生ずるときに、65歳到達前後における年金額の低下を防止するため設けられたものです。

その額は、昭和61(1986)年4月1日において30歳以上の人(昭和31(1956)年4月1日以前生まれ)の人が、60歳までの国民年金に加入可能な期間をすべて加入した場合の老齢基礎年金の額に相当する額と合算して、ちょうど中高齢寡婦加算の額となるよう、生年月日に応じて設定されています。

65歳以降に初めて遺族厚生年金(長期の遺族厚生年金では死亡した夫の被保険者期間が20年(中高齢の期間短縮の特例などによって20年未満の被保険者期間で老齢厚生年金の受給資格期間を満たした人はその期間)以上)を受け始めた妻にも加算されます。

経過的寡婦加算がもらえないケースはある?

経過的寡婦加算をもらうためには、次の3つの要件を全て満たさなければなりません。

  • 妻の生年月日が1956年4月1日以前であること
  • 妻が65歳になったこと
  • 中高齢寡婦加算の受給に必要な要件をすべて満たしていること

つまり、経過的寡婦加算は、生年月日が1956年4月1日以前で中高齢寡婦加算をもらっている人が65歳になったらもらえます。

要件を満たしているのにもらえない例外パターンは特にありません。

経過的寡婦加算の額

経過的寡婦加算の額は、寡婦である妻の生年月日に応じて、下の表のとおりです。

妻の生年月日加算額(年額)
~昭和2年4月1日585,700円
昭和2年4月2日~昭和3年4月1日555,665円
昭和3年4月2日~昭和4年4月1日527,856円
昭和4年4月2日~昭和5年4月1日502,032円
昭和5年4月2日~昭和6年4月1日477,990円
昭和6年6月2日~昭和7年7月1日455,550円
昭和7年4月2日~昭和8年4月1日434,558円
昭和8年4月2日~昭和9年4月1日414,878円
昭和9年4月2日~昭和10年4月1日396,391円
昭和10年4月2日~昭和11年4月1日378,991円
昭和11年4月2日~昭和12年4月1日362,586円
昭和12年4月2日~昭和13年4月1日347,092円
昭和13年4月2日~昭和14年4月1日332,435円
昭和14年4月2日~昭和15年4月1日318,550円
昭和15年4月2日~昭和16年4月1日305,377円
昭和16年4月2日~昭和17年4月1日292,862円
昭和17年4月2日~昭和18年4月1日273,340円
昭和18年4月2日~昭和19年4月1日253,817円
昭和19年4月2日~昭和20年4月1日234,295円
昭和20年4月2日~昭和21年4月1日214,772円
昭和21年4月2日~昭和22年4月1日195,250円
昭和22年4月2日~昭和23年4月1日175,727円
昭和23年4月2日~昭和24年4月1日156,205円
昭和24年4月2日~昭和25年4月1日136,682円
昭和25年4月2日~昭和26年4月1日117,160円
昭和26年4月2日~昭和27年4月1日97,637円
昭和27年4月2日~昭和28年4月1日78,115円
昭和28年4月2日~昭和29年4月1日58,592円
昭和29年4月2日~昭和30年4月1日39,070円
昭和30年4月2日~昭和31年4月1日19,547円
昭和31年4月2日~加算なし

※日本年金機構「年金給付の経過措置一覧(令和3年度)」を加工して遺産相続弁護士ガイド作成

このように、相続手続きには理解の難しい仕組みや制度がたくさんあります。正しく、そして不利益が出ないようにするために、ぜひ専門家に相談してみることをご検討ください。

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経過的寡婦加算と振替加算は併給できる

夫(妻)が受けている老齢厚生年金や障害厚生年金に加算されている加給年金額の対象者になっている妻(夫)が65歳になると、それまで夫(妻)に支給されていた加給年金額が打ち切られます。

このとき妻(夫)が老齢基礎年金を受けられる場合には、一定の基準により妻(夫)自身の老齢基礎年金の額に加算がされます。これを振替加算といいます。

振替加算と経過的寡婦加算は、それぞれの要件を同時に満たせば併給を受けることが可能です。

経過的寡婦加算の手続き

経過的寡婦加算をもらうための手続きは不要です。

要件を満たしている人は、65歳になった時点で自動的に中高齢寡婦加算からの切り替えが行われます。

経過的寡婦加算はいつまでもらえる?支給停止になる場合は?

経過的寡婦加算は、基本的には、遺族厚生年金を受給している間(生きている間)はずっともらえます。

ただし、遺族厚生年金の受給者が障害基礎年金の受給権も同時に有しているとき(ただし、支給停止になっている場合は除く)は、経過的寡婦加算は支給停止となります。

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この記事を書いた人

株式会社鎌倉新書 いい相続

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