弁護士監修記事

相続人代表者指定届について必ず知っておかなければならないこと

身近な人が亡くなって相続人となると、役所から、相続人代表者指定届の提出を求められることがあります。

この記事では、相続人代表者指定届について、弁護士がわかりやすく説明します。

是非、参考にしてください。

[ご注意]
記事は、執筆日時点における法令等に基づき解説されています。
執筆後に法令の改正等があった場合、記事の内容が古くなってしまう場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士、税理士その他の専門家に最新の法令等について確認することをお勧めします。

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相続人代表者指定届とは?

「相続人代表者指定届」とは、亡くなった人が所有していた不動産にかかる固定資産税・都市計画税の納税通知書を受領する代表者を指定するため書類です。

全国の市区町村に同趣旨の届出書が用意されていますが、書類の名称は市区町村によって異なります。

札幌市など多くの市区町村で「相続人代表者指定届」という名称になっているため、この記事では全国の市区町村の同趣旨の届出書のことを総称して「相続人代表者指定届」とよぶことにします。

なお、他には「土地又は家屋を現に所有している者の申告書」(横浜市など)、「相続人代表者届出書」(大阪市など)、「固定資産税の納税義務者の届出書」(福岡市など)、「書類送付先届出書」(川崎市など)等といった名称があります。

固定資産税・都市計画税の納税通知書は、通常、毎年46月頃に、その年の11日時点で、その不動産の所有者として登記されている人に届きます。

11日時点で所有者として登記されている人が、固定資産税・都市計画税の納税通知書が発送されるまでの間に亡くなっている場合(11日時点で既に亡くなっている場合を含む)、納税通知書は、相続人が一人の場合はその人に届きますが、相続人が複数の場合は、「相続人代表者」に届きます(亡くなってから発送まで日にちがない場合は、「故 ○○様のご相続人様」という宛名で亡くなった人の住所に届くことがあります)。

この「相続人代表者」を指定するための届出書が、「相続人代表者指定届」です。

相続人代表者指定届を出さないとどうなる?

相続人代表者指定届を出さないと、役所が相続人代表者(固定資産税・都市計画税の納税通知書の送付先)を指定します。

誰に届くかの優先順は公表されていないため分かりませんが、その不動産に住民票がある人に届くことが多いようです。

その不動産に住民票がある人が複数いる場合、世帯主となっている人宛てに届くことが多いようです。

その不動産に住民票がある人が誰もいない場合は、その不動産がある市区町村に住民票がある人宛てに届くことが多いようです。

候補者が配偶者と配偶者以外の場合は、配偶者に届くことが多いようです。

相続人代表者指定届に関するよくあるトラブル

相続人代表者に誰を指定するかを巡って相続人間でトラブルになることがあります。

不動産を相続する人が決まっていれば、その人が相続人代表者となることに、通常、異論はないでしょうから、トラブルにはならないでしょうが、相続人全員が自分が不動産を相続しないかもしれないのに相続人代表者となることを避けたいと考えた場合に押し付け合いになることがあります。

このような場合は、無理に相続人代表者指定届を出す必要はなく、役所が指定した人(固定資産税・都市計画税の納税通知書が届いた人)が、一旦、納税するとよいでしょう。

固定資産税・都市計画税を負担した人が、不動産を相続しなかった場合、固定資産税・都市計画税を負担した人は、不動産を相続した人に求償(償還を求めること)することができますが、不動産を相続した人が求償に応じずにトラブルになることもあります。

どうしても求償に応じない場合は、最終的には、訴訟を通じて請求するしかなくなり、費用も手間もかかってしまいます。

訴訟を起こさずとも弁護士を通じて請求することで弁済されることもあるため、このようなケースではまずは弁護士に相談するとよいでしょう。

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相続人代表者指定届と相続放棄

相続放棄をした(または、これからする予定の)人がいる場合、その人は、その不動産を相続することはないでしょうから、相続人代表者にならない方がよいでしょう。

もっとも、相続人代表者に指定されたからといって、相続放棄ができなくなったり、無効になったりすることはありません。

相続人代表者指定届を出さなかった場合、役所が相続人代表者を指定することは前述のとおりですが、相続放棄をした人や相続放棄をする予定の人が相続人代表者に指定され、その人に固定資産税・都市計画税の納税通知書が届くことがあります。

相続放棄をした人は、相続放棄申述受理通知書または相続放棄申述受理証明書を役所に持参して、相続放棄したことを証明すれば、督促や差し押さえを受けることはなくなります。

市民税に関する相続人代表者指定届

亡くなった人の市民税(区民税、町民税、村民税)等の固定資産税・都市計画税以外の市区町村税の賦課徴収及び還付に関する書類も、相続人代表者に届くようになっている市区町村が多いです。

固定資産税と市民税で届が分かれている市区町村もあります。

届が一緒になっている場合で、固定資産税と市民税とで代表者を分けたい場合は、役所に相談するとよいでしょう。

相続人代表者指定届の書き方

相続人代表者指定届の書式は、市区町村によって異なります。

届け出先の市区町村で確認するとよいでしょう。

ここでは、札幌市の記入例を紹介しておきます。

相続人代表者指定届は代筆でもよい?

遠方に住む相続人がいる場合などで本人による署名押印が難しいときは、相続人本人の了承があれば、他の相続人による代筆でも構わないとしている市区町村が多いようです。

その場合は、代筆した旨を備考欄等へ記入する決まりになっている市区町村が多いようです(例/相続人○○○○は遠方に住んでいるため、私、○○××が電話で確認済です。印)。

代筆に関するルールは、市区町村によって異なるので、届け出先に市区町村に確認すべきでしょう。

まとめ

以上、相続人代表者指定届について説明しました。

相続放棄を予定している場合は、手続きを弁護士または司法書士に依頼することをお勧めします。

相続人代表者指定届や、亡くなった人の税金の支払いに関する注意点などについても相談することができます。

税金を遺産から支払うと相続放棄できなくなることもあるので、ご注意ください。

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また、遺産分割について相続人間で意見がまとまらない場合は、弁護士に相談することをお勧めします。

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