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原則的評価方式による非上場株式の評価方法をわかりやすく説明

原則的評価方式による非上場株式の評価方法
相続や贈与で非上場株式を取得したとき、いくらの価値があるか評価します。それによって相続税を計算するからです。 そのときの評価方式のひとつに、原則的評価方式があります。これは、会社の規模や業績によって評価する方式です。 多くの場合、原則的評価方式で非上場株式を評価します(特例的評価方式のケースもあるので要注意!)。 加えて原則的評価方式は、会社の規模ごとに細かく分類されます。大会社、中会社、小会社、特定の評価会社のどれかによって、評価の仕方が異なります。 ここまで読んで「非上場株式の評価って大変そう」と思った人は、税理士に相談することをおすすめします。 今回は、非上場株式の「原則的評価方式」について、詳しく説明します。是非、参考にしてください。

[ご注意]
記事は、公開日(2020年10月16日)時点における法令等に基づいています。
公開日以降の法令の改正等により、記事の内容が現状にそぐわなくなっている場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士、税理士その他の専門家に最新の法令等について確認することをおすすめします。

原則的評価方式とは?

原則的評価方式とは、相続や贈与によって取得した非上場株式の評価方式の一つです。

原則的評価方式によって非上場株式を評価すべきケース

相続や贈与によって取得した非上場株式を原則的評価方式によって評価すべきケースは、取得者が同族株主等に該当するケースです。 同族株主等に当たるかどうかの判定方法については関連記事をご覧ください。 取得者が支配株主以外の株主(少数株主)の場合は、原則的評価方式ではなく、特例的評価方式(配当還元方式)によって評価します。配当還元方式について詳しくはこちらを参考にしてください。

原則的評価方式による評価方法

原則的評価方式では、評価する株式を発行した会社を総資産価額、従業員数及び取引金額により大会社、中会社又は小会社のいずれかに区分して、原則として、それぞれ、類似業種比準方式、類似業種比準方式と純資産価額方式との併用、純資産価額方式によって評価をすることになっています。 類似業種比準方式は、類似業種の株価を基に、評価する会社の一株当たりの「配当金額」、「利益金額」及び「純資産価額(簿価)」の三つで比準して評価する方法です。詳しい評価方法については、関連記事をご参照ください。 純資産価額方式は、会社の総資産や負債を原則として相続税の評価に洗い替えて、その評価した総資産の価額から負債や評価差額に対する法人税額等相当額を差し引いた残りの金額により評価する方法です。

会社の規模ごとの評価方式

上記のとおり原則的評価方式では、特定の評価会社以外の一般の評価会社は大会社、中会社、小会社ごとに評価方式が異なります。

大会社

大会社は、前述のとおり、原則として、類似業種比準方式で評価することになっていますが、純資産価額方式で評価することも認められています。もっとも、純資産価額方式よりも類似業種比準方式の方が低く評価されることが多いので、その場合は、原則通り類似業種比準方式で評価した方がよいでしょう。

小会社

小会社は、前述のとおり、原則として、純資産価額方式で評価することになっていますが、類似業種比準方式との併用によって評価することも認められており、その場合は、「類似業種比準方式50%+純資産価額方式50%」で評価します。前述のとおり、純資産価額方式よりも類似業種比準方式の方が低く評価されるので、併用方式で評価した方が低く評価されることが多いでしょう。

中会社

中会社は、原則として、類似業種比準方式と純資産価額方式を併用して評価します。それぞれの方式の割合は、中会社の会社規模をさらに3段階に区分し、規模が大きい方から、「類似業種比準方式90%+純資産価額方式10%」、「類似業種比準方式75%+純資産価額方式25%」、「類似業種比準方式60%+純資産価額方式40%」です。なお、純資産価額方式100%で評価することも認められていますが、前述のとおり、純資産価額方式よりも類似業種比準方式の方が低く評価されるので、併用方式によって評価した方が低く評価されることが多いでしょう。

特定の評価会社の株式の評価

原則的評価方式では会社規模によって評価方式が異なることを説明しましたが、これには例外があり、次のような特定の評価会社の株式は、原則として、15については純資産価額方式により、6については清算分配見込額により評価することになっています。 なお、1~4の会社の株式を取得した同族株主以外の株主等については、特例的な評価方式である配当還元方式により評価します。
  1. 類似業種比準方式で評価する場合の3つの比準要素である「配当金額」、「利益金額」及び「純資産価額(簿価)」のうち直前期末の比準要素のいずれか2つがゼロであり、かつ、直前々期末の比準要素のいずれか2つ以上がゼロである会社(比準要素数1の会社)の株式
  2. 株式等の保有割合(総資産価額中に占める株式、出資及び新株予約権付社債の価額の合計額の割合)が一定の割合以上の会社(株式等保有特定会社)の株式
  3. 土地等の保有割合(総資産価額中に占める土地などの価額の合計額の割合)が一定の割合以上の会社(土地保有特定会社)の株式
  4. 課税時期(相続又は遺贈の場合は被相続人の死亡の日、贈与の場合は贈与により財産を取得した日)において開業後の経過年数が3年未満の会社や、類似業種比準方式で評価する場合の3つの比準要素である「配当金額」、「利益金額」及び「純資産価額(簿価)」の直前期末の比準要素がいずれもゼロである会社(開業後3年未満の会社等)の株式
  5. 開業前又は休業中の会社の株式
  6. 清算中の会社の株式

まとめ

以上、原則的評価方式について説明しました。 非上場株式の評価は複雑なので、税の申告や事業承継計画の策定については、相続税と事業承継に強い税理士に相談されることをお勧めします。

この記事を書いた人

株式会社鎌倉新書 いい相続

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