税理士監修記事

相続税が払えない!対処法を優先順位を付けて分かりやすく説明

相続財産のほとんどが、現金や預貯金の以外の財産で占められていた場合は、相続税を支払えなくなってしまうことがあります。

相続税を支払う現金が用意できなかったらどうなるのでしょうか?

「期限過ぎたって、少しづつでも払えるときに払えば問題ないでしょ?」

もしこんな風に思っていらしたら要注意です。

この記事では、そのような場合の対処法について、優先的に検討すべき順番で、わかりやすく説明します(なお、優先順は、あくまで検討の優先順であり、必ずしも先に紹介したもの有利になるとは限りません)。

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記事は、公開日時点における法令等に基づいています。
公開日以降の法令の改正等により、記事の内容が現状にそぐわなくなっている場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士、税理士その他の専門家に最新の法令等について確認することをおすすめします。

相続税が安くならないかを税理士に相談する


まず、真っ先に検討すべきは、相続税を安くする方法について、相続税に強い税理士に相談することです。

相続税に強い税理士に依頼すると、特例などを利用して相続税の税額を大幅に安くすることができる場合があります。

特に土地については、その形状等に応じて様々な減額評価の方法があり、利用できる減額制度を漏れなく利用することが大きなポイントになります。

当サイトにも相続税に強い税理士を掲載しています。以下のリンクからご参照ください。

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納税猶予の特例の適用を受けらないかを確認する

自社株(相続人が後継者の場合)や農地にかかる相続税は納税の猶予や免除を受けられることがあります。

▼非上場株式等についての相続税の納税猶予及び免除の特例等を詳しく知りたい方へおすすめの記事▼

農業相続人が農地等を相続した場合の納税猶予の特例については、国税庁ウェブサイトをご参照ください。

相続財産の売却を検討する


相続税に強い税理士に税額を出し直してもらっても相続税が払えない場合は、相続財産の売却を検討すべきです。

不動産の場合は、通常、買い手が見つかるまでに日数がかかります。

相続税の申告・納付の期限は、相続開始を知った日の翌日から10か月以内となっています。

期限までに買い手を見つけて、代金を受領しなければならないことを考えると、あまり猶予はありません。早めに不動産会社に相談すべきです。税理士への相談と並行して動きた出した方がよいでしょう。

また、焦って実勢価格よりも大幅に安く売却してしまうのも勿体ないので、無理に売却せずに、税理士や不動産会社とよく相談の上、売却価格を決定しましょう。

なお、不動産を売却する場合は、登記を相続人に移転させてからでなければ売却することはできません。

▼相続登記について詳しく知りたい方へおすすめの記事▼

また、抵当権が付いている場合は、債務を弁済する等して抵当権を抹消しなければ買い手が付かないでしょう。

借金をする

相続税の納付資金を金融機関等から借入れるという方法もあります。

延納とどちらが得になるかは、税理士に相談のうえ、判断した方がよいですが、銀行のような金利の比較的低い金融機関から借入れできる場合は、通常、延納による利子税よりも負担が軽いでしょう。

税理士検索は、以下のリンクをご参照ください。

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延納を利用する

相続税には延納の制度があります。

納付期限までに財産が売却する目途が立たず、借り入れも難しい場合は延納の利用を検討すべきでしょう。

延納とは、本来、一括で払うべき税金を、最長20年の分割払いにすることをいいます。

相続税の延納は、次に掲げる全ての要件を満たす場合に、申請することができます。

  • 相続税額が10万円を超えること
  • 金銭で納付することを困難とする事由があり、かつ、その納付を困難とする金額の範囲内であること
  • 延納税額及び利子税の額に相当する担保を提供すること
    ※ただし、延納税額が100万円以下で、かつ、延納期間が3年以下である場合には担保を提供する必要はありません。
  • 延納申請に係る相続税の納期限又は納付すべき日(延納申請期限)までに、延納申請書に担保提供関係書類を添付して税務署長に提出すること

延納の担保として提供できる財産の種類は、次に掲げるものに限られます。

なお、相続又は遺贈により取得した財産に限らず、相続人の固有の財産や共同相続人又は第三者が所有している財産であっても担保として提供することができます。

  • 国債及び地方債
  • 社債その他の有価証券で税務署長が確実と認めるもの
  • 土地
  • 建物、立木、登記される船舶などで、保険に附したもの
  • 鉄道財団、工場財団など
  • 税務署長が確実と認める保証人の保証

税務署長が延納の許可をする場合において、延納申請者の提供する担保が適当でないと認めるときには、その変更を求めることとなります。

延納には利子税がかかります。

利子税の年利はその人の相続財産の価額の合計額のうちに占める不動産等の価額の割合によってによって変動しますが、2019年の年利は0.2%1.3%となっています。

金融機関での借入とどちらが得になるかは、税理士と相談の上で判断した方がよいでしょう。

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▼延納について詳しく知りたい方へおすすめの記事▼

物納を検討する

物納とは、金銭で相続税を納付することが困難な場合に、相続した財産(土地・建物・有価証券等)で納税することをいいます。

物納は、延納によっても金銭で納付することを困難とする事由がある場合でなければ利用できません。

また、財産の生前贈与を受けて相続時精算課税や非上場株式の納税猶予を適用している場合には、それらの適用対象となっている財産は、物納の対象とすることはできません。

物納する財産の収納価額は原則として相続税の課税価格計算の基礎となった価額になります。

土地の相続税評価額は実勢価格の8割程度になっており、また、建物の相続税評価額も、通常、実勢価格より低くなるため、その意味では、物納するよりも、売却して金銭で納付した方が得という見方ができます。

しかし、売却する場合には、次のようなデメリットもあります。

  • 譲渡所得が生じた場合は、税金がかかる
  • 相続税の納付資金にするために、期限までに、売却して代金を受領しておかなければならない

したがって、どちらの手段を採るべきかについては、税理士等の専門家に相談する等して慎重に検討した方がよいでしょう。

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相続放棄は万策尽きたあとの最終手段

相続放棄をすると、相続税を払わなくてよくなりますが、相続財産の価値を相続税額が上回ることは理論上ありえませんから、相続税のために相続放棄をするのは、大変勿体ない選択でしょう。

▼相続放棄について詳しく知りたい方へおすすめの記事▼

他に、きっと選択肢があるはずですので、早まって相続放棄をせずに、相続税に精通した税理士に相談することを強くお勧めします。

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まとめ

以上、相続税が払えない場合の対処法について説明しました。

納付期限まで相続開始から10か月しかありませんから、まずは、出来る限り早めに、一度、税理士に相談することが重要です。

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