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身内が亡くなったとき手続きの流れを期限付きで解説

身内が亡くなったときの手続き
家族が亡くなったとき、急に気持ちが落ち込んでしまって、何をすれば良いかわからなくなってしまいます。 しかし、葬儀の準備や遺産分割協議、相続税申告など、ひとつひとつ確実にこなさなければいけません。期限が決まっている手続きもある(遅れるとペナルティが発生することも…)ため、漏れのないように気をつけましょう。 可能ならば、事前に身内が亡くなったときの手続きの流れを把握しておくとスムーズに対応できるでしょう。また、専門家にあらかじめ相談しておくと安心です。 今回は死亡後の手続きの流れについて、期限付きで解説していきます。

[ご注意]
記事は、公開日(2019年5月10日)時点における法令等に基づいています。
公開日以降の法令の改正等により、記事の内容が現状にそぐわなくなっている場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士、税理士その他の専門家に最新の法令等について確認することをおすすめします。

亡くなった後の手続きの流れ

亡くなった後の手続きには次のようになります。 概ね早期に行うべきものから順に並べてあります。 また、期限の定めがある手続きについては、法定期限を括弧書きで併記してあります。
  • 家族・親戚等への連絡
  • 葬儀・寺の手配
  • 退院手続き
  • 死亡届の提出・火葬許可証の取得(7日以内)
  • 通夜、葬儀、初七日・繰り上げ法要、火葬の執行、費用の支払い
  • 香典返し
  • 銀行等の金融機関への連絡
  • 有料サービス等の解約手続き
  • 年金受給停止手続き(10日以内または14日以内)
  • 遺族年金、寡婦年金、死亡一時金等の給付手続き
  • 国民年金、厚生年金保険、国民健康保険、健康保険、介護保険、後期高齢者医療制度の資格喪失届(14日以内)
  • 世帯主の変更(14日以内)
  • パスポート・運転免許証の返納
  • 葬祭費・埋葬費の給付申請(2年以内)
  • 高額医療費支給申請(2年以内)
  • 死亡保険金の受け取り(3年以内)
  • 遺言書の確認、検認(遅滞なく)
  • 相続人の調査
  • 相続財産の調査
  • 相続放棄、限定承認の手続き(3か月以内。伸長が可能な場合もあり)
  • 所得税の準確定申告(4か月以内)
  • 遺産分割協議、遺産分割協議書の作成
  • 預貯金等の払い戻し、名義変更、登記移転
  • 相続税の申告、納付(10か月以内)
  • 遺留分減殺請求(1年以内)
もっとも、すべてのケースで、これらすべての手続きが必要になるわけではありません。また、順序についても、上記の通りではなく、前後して構わない手続きもあります。 以下では、それぞれの手続きについて、どのような場合に手続きが必要になるか、また、手続きを行う際の注意点等を説明します。 また、上記以外の細かな手続きも含めたチェックリストを様々な機関が作成しているので、使いやすそうなものを印刷して利用するとよいでしょう。 なお、市区町村の役場でもチェックリストを配布しているところもありますが、役場での手続きについてのみのリストであることが多いようです。

家族・親戚等への連絡

病院から危篤の連絡を受けたら、家族や親戚に連絡します。亡くなった人と関係が近い順に連絡していきましょう。 連絡方法は、メールやメッセージアプリよりも、電話がよいでしょう。深夜や早朝であってもマナー違反にはなりません。

葬儀・寺の手配

亡くなった後にできるだけ早くやらなければならないのは、葬儀の手配です。付き合いのある寺がある場合は、寺にも早めに連絡を取ります。付き合いのある寺がない場合は、葬儀社に寺の手配を依頼するとスムーズでしょう。 まずは、葬儀社を決めて、通夜・葬式・火葬の場所と日時、病院からの遺体の搬送先を決めましょう。 葬儀社は病院で紹介してくれることもありますが、費用や内容を確認し納得できるところと契約するようにしましょう。 なお、直葬といって、通夜・葬式を行わずに、直接火葬するケースもあります。直葬の場合、遺族が手配できる火葬場もありますが、遺族による手配を受け付けていない火葬場も多く、直葬の場合でも葬儀社を通した方が安心ではあります。

退院手続き

葬儀社と決まり、遺体の搬送先が決まったら、病院から遺体を搬出する退院の手続きをします。

死亡届の提出・火葬許可証の取得

亡くなったことが判明したら、7日以内(国外で死亡した場合は、死亡を知った日から3か月以内)に死亡届を役所に提出しなければなりません。 死亡届を提出すると、火葬許可証の交付を受けられます。火葬許可証の交付を受けなければ火葬することができません。 この手続きは、通常、葬儀社が代行してくれます。

通夜、葬儀、初七日・繰り上げ法要、火葬の執行、費用の支払い

遺体を病院から搬出したら、通夜と葬儀を行います。直葬の場合は、通夜と葬儀を行わず、直接火葬します。 しかし、亡くなってから24時間以上が経たなければ火葬することはできないことになっています。 最近は、通夜や葬儀は、自宅ではなく葬儀場で行うことが多いです(特に都市部)。 また、以前は初七日が終わってから火葬することが一般的でしたが、最近は、繰り上げ法要といって、葬儀の日に初七日の法要も併せて行うことが多いです。

香典返し

香典返しは、かつては四十九日法要の後2週間以内に送付することが一般的でしたが、最近は、葬儀当日に香典返しを渡す「即日返し」が増えています。 香典返しの相場は、2千~3千円程度です。

銀行等の金融機関への連絡

銀行等の金融機関に口座名義人が死亡したことを連絡すると、金融機関はその口座を凍結します。 口座を凍結すると、被相続人(亡くなった人)名義の預貯金を引き出すことができなくなります。相続人が複数いる場合に、一部の相続人が勝手にお金を引き出すことを予防できます。 そのような事態が想定される場合は、死亡後すぐに金融機関に連絡すべきです。 預金先の金融機関が分からない場合は、後述の財産調査によって明らかにします。 そして、口座が凍結されると、口座引き落としで決済されていたものも、引き落としされなくなります。必要に応じて決済方法の変更や利用停止などの手続きを取りましょう。 また、基本的に亡くなった方の未払い入院費などがある場合や、亡くなった方の口座から葬儀費用を支払いたい場合であっても、口座凍結後には預金を自由に引き出すことできません(201971日に改正民法が施行された後は、相続された預貯金の一定額に限り、生活費や葬儀費用の支払、相続債務の弁済の資金需要に対応できるよう、遺産分割前にも払戻しが受けられる制度が創設されました)。 相続手続きには理解の難しい仕組みや制度がたくさんあります。正しく、そして不利益が出ないようにするために、ぜひ専門家に相談してみることをご検討ください。

有料サービス等の解約手続き

携帯電話、インターネットプロバイダ、NHK、クレジットカード等、亡くなった人が契約していたサービスで解約が必要なものを解約しましょう。 特に、契約しているだけで利用料金が生じるようなものは、早めに解約した方がよいでしょう。 賃貸住宅を解約する場合、電気・ガス・水道の解約も忘れないようにしましょう。

年金受給停止手続き

亡くなった人が年金を受給していた場合は、年金受給停止手続きをしなければなりません。 手続きをせずに受給を続けると不正受給で処罰されることがあります。 受給停止手続きの期限は、厚生年金が死亡から14日以内、国民年金が死亡から10日以内です。手続先は、年金事務所または年金相談センターです。日本年金機構のウェブサイトの全国の相談・手続き窓口のページから探すことができます。 また、年金の未支給分が残っている場合は、遺族が受け取れることができ、その手続きも、停止手続きと併せて行うことができます。

遺族年金、寡婦年金、死亡一時金等の給付手続き

遺族は、遺族年金、寡婦年金、死亡一時金等の給付を受けることができる場合があります。 手続きは、年金事務所または年金相談センターで行うことができます。

国民年金、厚生年金保険、国民健康保険、健康保険、介護保険、後期高齢者医療制度の資格喪失届

年金や健康保険などの資格喪失届の提出は亡くなってから14日以内が期限です。 年金は、年金事務所または年金相談センターで、国民健康保険は市区町村で、健康保険は加入している組合で手続します。

世帯主の変更

亡くなった人が世帯主の場合は、世帯主の変更届を市区町村の役場に提出します。 亡くなってから14日以内が期限です。

パスポート・運転免許証の返納

パスポートや運転免許証も亡くなると返納しなければならないことになっています。

葬祭費・埋葬費の給付申請

国民健康保険からは葬祭費の名目で、健康保険からは埋葬費の名目で、5万円ほどの給付金が支給されます。 国民健康保険の場合は市区町村に、健康保険の場合は加入していた健康保険組合に申請します。期限は亡くなってから2年以内ですが、忘れないうちに早めに済ませておきましょう。

高額医療費支給申請

高額医療費支給申請は、亡くなった後で遺族が申請することもできます。 国民健康保険の場合は市区町村に、健康保険の場合は加入していた健康保険組合に申請します。 期限は亡くなってから2年以内ですが、忘れないうちに早めに済ませておきましょう。

死亡保険金の受け取り

亡くなった方が死亡保険に加入している場合、その受取人は、保険会社から死亡保険金を受け取ることができます。 死亡保険金は大抵の場合、遺産分割の対象にはならないため、遺言書の検認や遺産分割協議を待たずに受け取ることができます。保険会社に連絡して受け取り手続きを進めましょう。

遺言書の確認、検認

ここからが、本格的な遺産相続の手続きになります。 遺言書があるかどうかによって、遺産分割の流れが変わってくるため、まずは、遺言書の有無を確認します。 遺言書がある場合は、遺言書に記載された内容に基づいて遺産分割を行います。遺言書がない場合は、相続人全員で遺産分割協議を行います。 ただし、遺言書がある場合でも、包括遺贈の場合は、遺産分割協議が必要です。

包括遺贈

包括遺贈とは、「長男に遺産の半分を遺贈する」というように、具体的な財産を指定せずに、割合を指定して行う遺贈のことをいいます。 また、遺言には、普通形式と特別形式があり、一般的な場面では普通形式での遺言作成となります。普通形式の遺言には、自筆証書遺言秘密証書遺言公正証書遺言3つがあります。

公正証書遺言

公正証書遺言の場合は、公証役場で遺言書原本が保管されていて、公正証書遺言の有無を検索してもらうことができます。 公正証書遺言の遺言書の正本と謄本(いずれも原本の写し)は遺言者によって保管されているはずですが、公証役場で何通でも謄本の交付を受けることができるので、見つからなくても構いません。 公正証書遺言の謄本は、遺言の執行手続きごとに必要です。

自筆証書遺言と秘密証書遺言

また、自筆証書遺言と秘密証書遺言の場合は、遺言者が自分で遺言書を保管しています。亡くなった方が遺言書を保管していそうな場所を入念に探しましょう。 また、遺言者が遺言書の作成に携わった専門家等に遺言書を預けている場合もあります。 遺言書が専門家等に預けられている場合は、相続人が遺言者から生前にその旨を聞かされていれば、相続人から保管者に連絡します。 聞かされていない場合は、保管者からの連絡があるまで、相続人は遺言書の存在を知る方法がありません。 その場合は、保管者が保管料の入金がないことや定期連絡がないこと等によって遺言者の死亡を知り、相続人に連絡することになります。 また、遺言書は、本来は、銀行の貸金庫には保管しない方がよいのですが、遺言者がそのことを知らずに貸金庫に保管していることがあります。 相続人が貸金庫を開けるには、金融機関の所定の用紙に、相続人全員が実印を押印し、印鑑登録証明書を添付しなければなりません。
検認
自筆証書遺言と秘密証書遺言の場合は、遺言書が見つかったら、家庭裁判所で検認を受けなければなりません。 検認前に開封すると5万円以下の過料(行政罰)を科されることがあります。 検認が済むと申請手続きを経て検認済証明書を遺言書に添付してもらえます。 この証明書は名義変更等の際に必要になります。 なお、相続法の改正によって、2020710日からは、法務局において自筆証書遺言に係る遺言書を保管する制度が新設されます。 この法制度の施行後は、相続人や受遺者(遺言によって遺産を与えられる人)等の相続関係人は、法務局で、遺言書保管所に保管されているかどうかを証明した書面(遺言書保管事実証明書)の交付を請求することができ、遺言書が保管されていれば、法務局は、請求に応じるとともに、他の相続人や受遺者等に、遺言書を保管していることを通知します。 この制度が利用されている場合は、遺言書の検認手続は不要で、遺産の承継者は、すぐに相続手続が可能です。 遺言は正しく書き、正しく遺さなければ意味がありません。遺言の作成に迷ったりわからなことがある方は、専門の士業に相談することをおすすめします。

遺留分

なお、遺言内容に偏りがある場合は、遺留分を侵害している可能性があります。 遺留分とは、故人(被相続人)の配偶者や子など一定の範囲の相続人に留保された相続財産の割合のことです。 遺贈(遺言者が死後に財産を人に無償で譲与すること)や贈与が行われると、遺贈や贈与を受けられなかった相続人が、遺産をあまり取得できないことがあります。 そのような場合に、民法では、一定の範囲の相続人に対して、法定相続分の一定割合を遺留分として相続できるようにしているのです。 そして、遺留分を侵害された人は、贈与や遺贈を受けた人に対し、遺留分侵害の限度で贈与や遺贈された財産の返還を請求することができます(なお、201971日以降に開始された相続については、贈与や遺贈された財産そのものの返還ではなく、遺留分侵害額に相当する金額を請求できるように、相続法が改正されます)。 遺留分の割合は、直系尊属のみが相続人の場合は、法定相続分の3分の1で、それ以外の場合は2分の1です。

相続人の調査

遺言がない場合は、相続人全員で遺産分割協議を行います。したがって、そもそも誰が相続人なのかを確定しなければなりません。 大抵の場合は、調査をしなくても親族関係を把握しているでしょうが、中には、相続人調査によって、被相続人が認知した子の存在が発覚することもあります。 相続人調査は、被相続人(亡くなった人)の出生から死亡までのすべての戸籍謄本等を収集して行います。 相続人を確認するための戸籍謄本等は、相続手続きでも必要です。

相続財産の調査

相続財産の内容が確定されなければ、遺産分割を行うことはできません。したがって、相続財産を調査し、遺産分割協議前に確定する必要があります。 プラスの財産だけでなく、借金等のマイナスの財産も調査します。 相続財産の調査はとても地道な作業です。まずは、被相続人の自宅を調査します。 預貯金通帳、キャッシュカード、有価証券等の証書、不動産の権利証、固定資産税の通知書等が保管されていれば、それらを基に調査します。 郵便物から財産が分かることもあります。銀行や証券会社などから郵便物があれば、そこで口座を開いている可能性があるからです。口座を開いている金融機関が分かったら、残高証明書を発行してもらいます。

名寄帳

また、不動産を調査する方法として、名寄帳(なよせちょう)を利用する方法があります。 名寄帳には、その市区町村の課税対象不動産がすべて記載されています。

相続放棄、限定承認の手続き

プラスの財産よりもマイナスの財産の方が多い場合は、相続すると損してしまいます。そのような場合は、相続放棄によって、借金を背負うことを避けることができます。 また、限定承認とは、相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して相続の承認をすることをいいます。 プラスかマイナスか微妙なラインの場合は、限定承認をしておくとよいでしょう。 相続放棄や限定承認は、相続人が相続の開始があったこと(被相続人が死亡したこと)を知った日から3か月以内にしなければなりません。 3か月経つと、相続することを承認したとみなされます。どうしても期間内に態度を決めることが難しい場合は、期間の伸長を申し立てることができますが、必ず認められるとは限りません。 なお、相続放棄や限定承認を行う場合は、被相続人の最終住所地を管轄する家庭裁判所で手続きします。

所得税の準確定申告

亡くなった年の確定申告は、当然ながら被相続人自身ではできませんから、相続人が代わりに行わなければならない決まりになっています。 この代わりに行う確定申告のことを準確定申告と言います。 被相続人に確定申告が必要な所得があったかどうかを調べて、必要がある場合は、必ず行いましょう。 医療費控除を受ける場合にも準確定申告は必要です。 なお、通常の確定申告の時期ではなく、相続の開始があったこと(死亡したこと)を知った日の翌日から4か月以内に行わなければなりません。

遺産分割協議、遺産分割協議書の作成

相続人と相続財産が明らかになったら、遺産分割協議を行います。 遺産分割協議がまとまったら、遺産分割協議書を作成します。

預貯金等の払い戻し、名義変更、登記移転

遺産分割協議書を作成したら、相続財産を相続人に移転させます。 預貯金については払戻しを行い、自動車や有価証券などのように名義変更しなければならないものは名義変更を行います。 投資信託は払戻しか名義変更かを選べる場合があります。不動産は所有権移転登記を行います。 なお、預貯金については亡くなってから10年以内に払戻し等をしなければ、払戻しを受ける権利が消滅する場合がありますのでご注意ください。 当座の現金が必要ない場合は、そのままにしてしまいがちですが、うっかり10年経ってしまわないように、すぐに払戻しをしておきましょう。 もっとも、金融機関によっては、10年経ってしまった場合でも払戻しに対応してくれるケースもあります。 登記は今のところ義務ではありませんが、相続登記をしないでいると、次の4つのリスクがあります。
  • 他の相続人の持分を差し押さえられたり、売却されたりするおそれがある
  • 不動産の売却・担保設定ができない
  • 権利関係が複雑になる
  • 次の相続時に2倍の費用がかかる可能性がある
なお、相続登記の義務化については議論が進んでおり、早ければ、2020年の臨時国会に義務化のための改正法案が提出され、義務化される可能性があります。 自動車、株式の相続手続きについては、関連記事をご覧ください。

相続税の申告、納付

相続税の申告、納付は被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に済ませなければなりません。申告だけでなく、納付まで含めて10か月です。 仮に、この申告期限までに、相続人の間で遺産分割がまとまらない場合でも、申告は行わなければなりません。 その場合、一旦、法定相続分で相続した前提で申告を行い、申告後、実際に分割した割合が法定相続分と異なることで相続税に変更が生じた場合は、修正申告(または更正の請求)を行う必要があります。

遺留分減殺請求

遺留分とは、相続財産の最低限の取り分のことです。法定相続人でも遺贈や贈与によって、遺産をほとんど相続できないことがあります。 それではあまりにかわいそうなので、一定の取り分(遺留分)を認めて、多く財産をもらった人から遺留分に達するまで財産を分けてもらう制度があるのです。 その請求のことを遺留分侵害額請求といいます。 この遺留分侵害額請求は、被相続人が死亡し、遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知ったときから1年以内(または相続開始の時から10年以内)にしなければなりません。 なお、繰り返しになりますが、遺留分侵害額請求は、遺贈や贈与によって、遺留分を侵害された場合に認められるものです。 ですので、遺産分割協議で遺留分未満の財産しか割り当てられなかったにもかかわらず、それに同意したような場合は、遺留分侵害額請求の対象とはなりません。

この記事を書いた人

株式会社鎌倉新書 いい相続

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