弁護士監修記事

分割相続とはどんな意味?単独相続との違いや分割方法についても

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分割相続とは、どのような意味でしょうか?

単独相続とは、どのように違うのでしょうか?

この記事では、分割相続について、弁護士がわかりやすく説明します。

鎌倉時代からの分割相続の歴史についても併せて説明するので、是非、参考にしてください。

[ご注意]
記事は、執筆日時点における法令等に基づき解説されています。
執筆後に法令の改正等があった場合、記事の内容が古くなってしまう場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士、税理士その他の専門家に最新の法令等について確認することをお勧めします。

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分割相続とは?分割相続の意味

分割相続とは、相続人が複数いる共同相続の場合に、遺産を分割して相続することをいいます。

相続が開始されると、被相続人(亡くなった人)の一身に専属していたものを除いて、被相続人が有していた一切の権利義務(遺産)が相続人に包括承継(他人の権利及び義務を一括して承継すること)されます。

そして、相続人が複数いる場合は、遺産分割によって具体的な相続分が確定するまでの間、遺産は、各共同相続人の相続分に応じて、相続人全員による共有となります。

遺産分割は義務ではないので、共有のままでも構いませんが、共有のままだと自由に使用収益することができず、使い勝手が悪いので、通常は、遺産分割によって分割相続することになるでしょう。

遺産分割は、単独相続の場合や、遺言によってすべての財産の処分(受取先)が決まっている場合は、必要ありません。

単独相続とは、一人の相続人が遺産の全部を相続する場合のことです。

単独相続になるケースとしては、法定相続人が元々一人しかいない場合や、法定相続人は複数いたものの、廃除欠格相続放棄や相続分の放棄等によって単独で相続することになった場合等がありえます。

また、遺言によってすべての財産の処分が決まっている場合でも、相続人および受遺者(遺言によって財産を取得する権利をもった人)の全員が同意すれば、遺言による指定と異なる分割することも可能です。

なお、遺言があっても、遺言によってすべての財産の処分が決まっていない場合は、処分が決まっていない遺産については、一旦、相続分に応じた共有状態になり、遺産分割によって分割相続が可能です。

相続手続きは理解の難しい仕組みや制度がたくさんあります。正しく、そして不利益が出ないようにするために、ぜひ専門家に相談してみることをご検討ください。

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分割の方法

遺産の分割方法には、次の3つがあります。

  • 現物分割
  • 換価分割
  • 代償分割

なお、共有のままで構わない遺産については、分割の対象から外しても構いません。

以下、それぞれについて説明します。

現物分割

現物分割とは、遺産を現物のまま分割する方法のことです。

例えば、相続人がAB2人で、相続分は2分の1ずつであったとします。

遺産は、現金1000万円と、土地1筆(時価1000万円)、自動車1台(時価100万円)であるとします。

このような場合に、土地を半分に分筆(1筆の土地を分けること。土地は1筆、2筆と数えます。)し、次のように遺産分割した場合、このような分割のことを現物分割といいます。

  • Aが相続する財産
    • 現金450万円
    • 分筆後の土地(時価500万円)
    • 自動車(時価100万円)
  • Bが相続する財産
    • 現金550万円
    • 分筆後の土地(時価500万円)

また、分筆しなくても、次のような分け方も現物分割に含まれます。

  • Aが相続する財産
    • 現金50万円
    • 土地(時価1000万円)
  • Bが相続する財産
    • 現金950万円
    • 自動車(時価100万円)

換価分割

換価分割とは、遺産を売って、お金に換えて、そのお金を分ける分割方法のことです。

例えば、先ほどの例でいうと、土地と自動車とをそれぞれ1000万円と100万円で売ると、元からあった現金1000万円と併せて、現金2100万円になります。

これをABとで1050万円ずつ相続します。

これが換価分割です。

土地だけを換価分割して、自動車は現物分割するということも可能です。

換価分割について詳しくは「換価分割にかかる税金と換価分割の長所・短所、代償分割との比較」をご参照ください。

代償分割

代償分割とは、現物分割によると、法定相続分どおりにうまく分割できない場合等に、法定相続分よりも多く相続する人から、少なく相続するに人に対して、法定相続分との差額分の代償する分割方式のことです。

例えば先ほどの例で、次のように現物分割を行ったとします。

  • Aが相続する財産(合計1100万円)
    • 土地(時価1000万円)
    • 自動車(時価100万円)
  • Bが相続する財産
    • 現金1000万円

法定相続分どおりであれば、1050万円ずつであるため、このままでは、Aが法定相続分よりも50万円多く相続し、Bが法定相続分よりも50万円少なく相続することになります。

そこで、Aの自己資産からBに対して50万円を代償することで、バランスをとるのが代償分割です。

代償分割について詳しくは「代償分割により相続税を節税して贈与税も課税されないようにする方法」をご参照ください。

分割相続の歴史

せっかくなので、分割相続の歴史についても簡単に説明します。

現行民法の下では、相続人が複数いる場合は、それぞれの相続分は民法で定められており、分割相続が当たり前になっています。

しかし、室町時代から現行民法が施行される1948年までは、単独相続が基本でした。

さらに、遡って鎌倉時代以前は、やはり分割相続が基本でした。

しかし、鎌倉時代の分割相続によって、家の財産が分散してしまい、生活に困窮する御家人が増えてしまいました。

そこで、室町時代には、家の財産が分散しないように、子が複数いる場合も、一人の子が単独で相続するように制度が変更されたのです。

現在では、家単位ではなく、個人単位で考えるようになったため、長い歴史を経て、元の分割相続に回帰したわけです。

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