相続税の無料相談はどこでやってる?それぞれの特徴や選び方を解説
[ご注意]
記事は、公開日(2019年6月18日)時点における法令等に基づいています。
公開日以降の法令の改正等により、記事の内容が現状にそぐわなくなっている場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士、税理士その他の専門家に最新の法令等について確認することをおすすめします。
基礎控除額以下なら相続税はかからない
相談先の説明に移る前に、そもそも相談の必要すらないケースを切り分けるために、相続税がかからず申告も不要なケースについて説明します。 まず始めに知っておかなければならないのは、正味の遺産額(課税価格の合計額)が基礎控除額以下なら相続税はかからず、申告も不要だということです。 ちなみに、2017年に亡くなった人の中で相続税の課税対象となった人の割合は8.3%でした。 つまり、91.7%の人は、相続税の課税対象外で、申告も不要であったということです。 基礎控除額は、以下の計算式によって計算することができます。- 相続や遺贈によって取得した財産(遺産総額)の価額と、相続時精算課税の適用を受ける財産の価額を合計します。
遺産相続弁護士ガイド1 User5 Pockets遺産相続弁護士ガイド
https://isansouzoku-guide.jp/souzokuji-seisan-kazei-seido遺産相続弁護士ガイド - 1から債務、葬式費用、非課税財産を差し引いて、遺産額を算出します。
- 遺産額に相続開始前3年以内の暦年課税に係る贈与財産の価額を加算して、正味の遺産額を算出します。遺産相続弁護士ガイド7 Pockets遺産相続弁護士ガイド
https://isansouzoku-guide.jp/rekinenkazei#3遺産相続弁護士ガイド
相続税の無料相談先一覧
相続税の無料相談先としては、次のようなものが挙げられます。- 税務署
- 税理士連合会や税理士会
- 税理士事務所
税務署
税務署は、相続税の申告や納付をする公的な機関ですが、相談も無料ですることができます。 匿名で相談することも可能です。税務署に相談するのに向いているケース
相続税の申告を税理士に依頼する予定の人は、始めから依頼予定の税理士に相談すればよいので、税務署に相談すべき人は、相続税の申告を自分でする予定の人でしょう。- 必要書類の収集や申告書の作成、税額の計算に多大な手間がかかる
- 相続税の計算を高く誤り、不必要に高い税額を納付してしまう
- 相続税の計算を低く誤り、税務調査の対応に追われ、延滞税や過少申告加算税が余計にかかってしまう
- 節税の方法
- 相続税の計算 ※一般的な計算方法は教えてくれますが、相談者のケースの相続税を代わりに計算してくれることは基本的にはありません。
- 何を相談してよいかも分からない状態の相談
税務署への相談方法
全国の税務署の相談窓口は、国税庁ウェブサイトの税についての相談窓口のページから探すことができます。 なお、相続税は被相続人の住所地を所轄する税務署に申告するので、電話で相談する場合は、申告先の税務署に相談するとよいでしょう。訪問する場合はお近くの税務署で構いません。 個別の不動産の評価等に関する相談は、その不動産の場所を所轄する税務署に相談することが望ましいですが、遠方の場合は、お近くの税務署でも構わないでしょう。 なお、予約をせずに訪問しても基本的には面談はできません。日本税理士連合会や税理士会
大都市を中心に、全国15の都市には、各地方の税理士会があります。税理士会は、その地域の税理士が全員所属する税理士の業界団体です。 また、税理士会を束ねる日本税理士会連合会という団体もあります。 これらの団体では、相続に限らず、税に関する無料相談会を実施しています。 納税者にとって、とても有意義で心強い制度ではありますが、こと相続に関しては、相談会で当たった税理士が必ずしも相続税に精通しているとは限らないというデメリットがあります。 相続税は、税理士でも精通している人が決して多くない特殊な分野です。 相続税の申告を税理士に依頼しようと考えている場合は、相続税に精通した税理士を自分で探して、始めからその税理士に相談した方がスムーズで無駄がないでしょう。 相続に関していうと、税理士会等の無料相談会は、「相続に備えて事前に相談しておきたい」という人にお勧めです。税理士事務所
税理士事務所への相談が向いているのは、次のいずれかに当てはまる人です。- 相続税の申告を依頼する税理士を探している
- 自分で申告しようか税理士に依頼しようか迷っている
- 相続税対策をしたい
- 必要書類の収集や申告書の作成、税額の計算の手間がまったくかからない
- 相続税の計算を高く誤り、不必要に高い税額を納付してしまうリスクを回避できる
- 相続税の計算を低く誤り、税務調査の対応に追われ、延滞税や過少申告加算税が余計にかかってしまうリスクを回避できる
税理士に相談する適切なタイミング
税理士に相談するタイミングは、基本的には、早ければ早いほど望ましいでしょう。 資産の多い方は、生前から相談しておくと、相続税対策の幅が広がります。税理士への相談から申告までの流れ
相談から申告までの流れは、概ね次のようになります。- 面談予約
- 面談
- 業務内容と費用の見積もり
- 契約
- 資料の収集
- 財産の調査と評価、財産目録の作成
- 遺産分割に関する助言、遺産分割協議書の作成
- 相続税申告書の作成
- 納税方法に関する助言
- 相続税申告
- 相続手続き等の代行
まとめ
以上、相続税に関する相談先について説明しました。 相続税は多く申告してしまっても少なく申告してしまっても、損してしまいます。 また、期限前に慌てなくてよいように早め早めに相談して、適切な申告ができるように準備しましょう。この記事を書いた人
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