弁護士監修記事

銀行預金の相続手続について分かりやすく丁寧に説明!

銀行預金の相続手続について、わかりやすくまとめました。

是非、参考にしてください。

[ご注意]
記事は、執筆日時点における法令等に基づき解説されています。
執筆後に法令の改正等があった場合、記事の内容が古くなってしまう場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士、税理士その他の専門家に最新の法令等について確認することをお勧めします。

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預金の相続手続は専門家に委任できる

まず、始めに知っておくべきことは、銀行預金の相続手続は専門家に依頼することができるということです。

相続手続を依頼する場合、費用はかかりますが、面倒な手続きを自分で行う必要はありませんし、手続きについて理解する必要すらもありません。

預貯金の相続手続を委任できる主な専門家は、弁護士、司法書士、行政書士、税理士です。

他の業務を依頼したい場合は、同じ専門家に併せて依頼した方が、効率がよいでしょう。

例えば、相続登記の専門家は司法書士ですので、相続財産に不動産が含まれる場合は、相続手続を司法書士にまとめて依頼するとよいでしょう。

また、相続税申告を税理士に依頼する場合、相続手続についても税理士が引き受けてくれる場合も多いので(追加費用は必要です)、併せて税理士に依頼すると効率がよいでしょう。

依頼内容が預貯金の相続手続のみの場合は、比較的安い価格で受けてくれる行政書士・司法書士もいるので、問い合わせるとよいでしょう。

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預金の相続手続の流れ

預金の相続手続の流れは、概ね次のようになります。

  1. 死亡届の提出
  2. 相続財産の調査
  3. 銀行へ連絡
  4. 必要書類の提出
  5. 払戻し

以下、それぞれについて説明します。

死亡届の提出

被相続人(亡くなった人)の死亡届が提出されていない場合は、相続手続を開始することができません。

死亡届は、被相続人が亡くなったことが判明したら、7日以内(国外で死亡した場合は、死亡を知った日から3か月以内)に役所に提出しなければなりません。

葬儀を葬儀社に依頼する場合は、通常、葬儀社が提出を代行してくれます。

死亡届について詳しくは「死亡届の書き方と必要書類、死亡に伴う各種手続をわかりやすく説明」をご参照ください。

相続財産の調査

被相続人が、財産目録を残している場合など、どこの銀行に口座を持っているのかを完全に把握できている場合は問題ありませんが、そうでない場合は、どの銀行に口座を持っているかを調査しなければなりません(財産目録がある場合でも、作成日から年月が経過している場合は、新たに口座開設をしている可能性があるので注意が必要です)。

被相続人の自宅等から、通帳やキャッシュカード、銀行からの郵便物、銀行からのメール、カレンダー等の銀行が配布する粗品類が見つかれば、その銀行に口座がないかどうかを照会することによって預金先の銀行の調査を行います。

これらが見つからなくても、被相続人の生活圏内の金融機関には照会をかけておいたほうがよいでしょう。

銀行へ連絡

銀行への連絡方法と口座凍結の注意点

被相続人が、どこの銀行に口座を持っているかが分かったら、銀行に対して、被相続人が亡くなったことを連絡します。

そうすると、口座が凍結され、以降は預金を自由に引き出すことができなくなります。

死亡の事実は誰から伝えても構いません。

伝える先は、亡くなった人が口座を開設していた金融機関の支店です。

直接赴いて伝えてもよいですし、電話で伝えてもよいでしょう。

亡くなった人の氏名、住所、生年月日、口座番号等の確認があるので、スムーズに答えられるように準備しておくとよいでしょう。

複数の金融機関に口座を持っている場合は、金融機関ごとに連絡する必要があります。

なお、一つの金融機関の複数の支店に口座を持っている場合は、一つの支店に連絡すれば十分です。

また、引き落としや振り込みもできなくなるため、公共料金やクレジットカード等の引き落としがある場合は、決済方法の変更や解約などの手続きを並行して進めましょう。

凍結された口座に入金の予定がある場合は、早めに入金元に対して連絡するとよいでしょう。

そうしないと、被相続人が賃貸物件を持っている場合などは、借主が家賃を入金できなくなり困ってしまいます。

口座凍結前に預金を引き出す方法

葬儀費用等が急ぎで必要な場合で、かつ、キャッシュカードの暗証番号が分かる場合は、口座凍結前にATMで預金を引き出すことも可能です。

しかし、これには次の2つの問題があります。

  • 他の共同相続人との間でトラブルになることがある
  • 相続を単純承認したことになる

以下、それぞれについて説明します。

他の共同相続人との間でトラブルになることがある

被相続人の預金口座は、遺産分割協議の対象ですから、勝手に引き出して使うことは本来許されません。

引き出す前に必ず他の共同相続人の同意を取り付けましょう。

また、引き出したお金を、葬儀費用といった「遺産から支出しても構わないもの」の支払いに充てた場合は、必ず領収書を取っておいて、自分のために使ったものではないことを証明できるようにしておきましょう。

相続を単純承認したことになる

葬儀費用だけのために引き出すのであればよいのですが、引き出したお金を自分のために使ってしまうと、相続を単純承認したことになります(単純承認については「単純承認したことになって知らないうちに借金を相続しないための知識」参照)。

相続放棄を検討する必要がまったくなければそれで問題ないのですが、後日、プラスの財産よりも負債の方が大きかったことが発覚した場合に、相続放棄をしようと思っても、一度単純承認してしまうと、相続放棄ができません(相続放棄については「財産放棄と相続放棄の違いを理解して財産放棄で損しないための全知識」参照)。

口座凍結後に仮払いを受ける

口座凍結後でも仮払いを受けることができます。

仮払いは、遺産分割協議が成立する前に、被相続人の預金を引き出すことができる手続きです。

遺産分割協議が成立している場合は、仮払いではなく、本来の相続手続によるべきですが、預金額が少額であれば、相続手続よりも簡便な仮払手続を利用することも考えられます。

仮払いを受けるためには、相続人全員の同意書が必要でしたが、相続法の改正によって、201971日(改正法の施行日)からは、他の相続人の同意がなくても仮払いを受けられるようになりました。 

施行日以前に相続が開始されていても、施行日以降であれば、仮払いを受けることができます。

仮払いを受けるための方法には、次の2つがあります。

  • 金融機関の窓口で直接仮払いを求める
  • 家庭裁判所に仮払いを申し立てる

以下、それぞれについて説明します。

金融機関の窓口で直接仮払いを受ける

銀行等の金融機関の窓口で直接仮払いを求める方法のメリットには、次の2つがあります。

  • 裁判所での手続きが不要(手間も日数も費用もかからない)
  • 仮払いが必要な理由を求められない

ただし、生活費や葬儀費用の支払い、相続債務の弁済などの資金需要に対応できるよう、遺産分割前にも払戻しが受けられる制度として創設されるので、払戻可能額に一定の上限額が設けられています。

上限額は、基本的には次の式で計算します。

相続開始時の預貯金債権の額(預貯金残高)× 1/3 × 仮払いを求める相続人の法定相続分

※法定相続分について「法定相続分とは?相続人の組み合わせパターン別法定相続分の計算方法」参照

例えば、A銀行に600万円、B銀行に1200万円の預金があって、仮払いを求める相続人の法定相続分が2分の1の場合は、A銀行からは、600万円×1/3×1/2=100万円なので、100万円以内の仮払いを受けることができ、B銀行からは、1200万円×1/3×1/2=200万円以内の仮払いを受けることが出来るようになります。

ただし、一つの金融機関から仮払いを受けられる金額には、法務省令によっても上限が設けられます。上記算式の上限額が法務省令の上限額を超える場合には、法務省令で定められた上限額である150万円の範囲内で仮払いを受けることができます。

設例のケースでは、A銀行からは100万円、B銀行からは150万円の仮払いを受けることができます。

仮払いを受けた分は、遺産分割の際に相続分から差し引かれます。

家庭裁判所に仮払いを申し立てる

それほど緊急ではないが、遺産分割協議が長引きそうなので、遺産分割前に仮払いを受ける必要がある場合は、家庭裁判所に仮払いを申し立てることによって、預貯金債権の法定相続分の全額の仮払いを受けることも可能です。

この方法は、上限金額の縛りがないというメリットがある反面、次のようなデメリットがあります。

必要書類の提出

銀行での相続手続には、ケースに応じて、様々な書類を提出しなければなりません。

銀行が間違った人に払い戻してしまっては大変なので、銀行が誰に払い戻せばよいか判断するために、ケースに応じて、必要な書類が異なるのです。

以下では、銀行での相続手続きに必要な書類について、次のケースごとに説明します。

  • 預金を取得する人が遺言によって決まっている場合
  • 遺産分割協議書がある場合
  • 遺産分割協議をしたが遺産分割協議書がない場合
  • 調停または審判によって預金を取得する人が決まっている場合

なお、厳密には、必要な書類は銀行によって多少異なります。

以下では、通常、必要となる書類について説明しますが、実際に手続きをする際は、預金のある銀行に必要書類を確認してください。

また、以下の説明の中で、「法定相続情報一覧図」というものが出てきますが、法定相続情報一覧図とは、法定相続人が誰で、法定相続人は被相続人とどのような間柄なのかという情報を一覧化した図のことで、この写しを提出することによって、戸籍謄本類の代わりとすることができます。ただし、法定相続情報一覧図を作成するために戸籍謄本類が必要なため、いずれにせよ戸籍謄本類は収集しなければなりません(詳しくは「法定相続情報証明制度を利用すべき場合と利用すべきでない場合の基準」参照)。

預金を取得する人が遺言によって決まっている場合

まず、預金を取得する人が遺言によって決まっている場合について説明します。

遺言書があっても、預金を取得する人が遺言によって決まっているとは限りません。

誰にどの財産を承継させるかが遺言書に記載されている場合もありますが、遺産を受け取る割合だけ指定されている場合もあるのです。

後者の場合は、実際に誰がどの財産を受け取るかは遺産分割協議によって決めることになります。

また、前者の場合でも、相続人全員の合意があれば、遺言の内容に従わずに、遺産分割協議によって誰がどの財産を承継するか決めることができます。

そのような場合は、遺言書があっても、遺言によって預金を取得する人が決まるわけではないので、後述する「遺産分割協議書がある場合」等の項目をご参照ください。

預金を取得する人が遺言によって決まっている場合、遺言執行者が選任されているかどうかによって必要な書類は異なります。

遺言執行者とは、遺言の内容を実現するために必要な手続きをする人のことです。

遺言執行者がいない場合は、相続人や受遺者(遺贈によって遺産をもらい受ける人)が手続きをします。

遺言執行者について詳しくは「遺言執行者とは?どんな場合に必要?遺言執行者の選び方と役割、報酬」をご参照ください。

遺言執行者が選任されている場合

遺言執行者が選任されている場合は、遺言執行者が手続きをします。

手続きには下表の書類が必要です。

必要になるケース 入手先
被相続人の死亡が確認できる戸籍謄本 法定相続情報一覧図の写しがない場合 本籍地の市区町村役場
遺言執行者の印鑑登録証明書 必ず 住所地の市区町村役場
遺言執行者の実印 必ず 自分
遺言書 自筆証書遺言または秘密証書遺言の場合 遺言者が保管した場所
検認済証明書 自筆証書遺言または秘密証書遺言の場合 被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所
遺言公正証書謄本 公正証書遺言の場合 遺言が作成された公証役場
遺言執行者選任審判書謄本 審判によって遺言執行者が選任された場合 被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所
相続に関する依頼書(名称は銀行によって異なる) 必ず 銀行で用紙を入手して自分で記入
印鑑届 名義変更の場合(払戻の場合は不要) 銀行で用紙を入手して自分で記入
通帳・証書・キャッシュカード類 必ず 自分
遺言執行者が選任されていない場合

遺言執行者が選任されていない場合は、相続人または受遺者が手続きをします。

手続きには下表の書類が必要です。

必要になるケース 入手先
被相続人の死亡が確認できる戸籍謄本 法定相続情報一覧図の写しがない場合 本籍地の市区町村役場
預金を取得する相続人または受遺者の印鑑登録証明書 預金を取得する相続人または受遺者が成年の場合 住所地の市区町村役場
預金を取得する相続人または受遺者の実印 預金を取得する相続人または受遺者が成年の場合 自分
預金を取得する相続人または受遺者の法定代理人の印鑑登録証明書 預金を取得する相続人または受遺者が未成年の場合 住所地の市区町村役場
預金を取得する相続人または受遺者の法定代理人の実印 預金を取得する相続人または受遺者が未成年の場合 自分
遺言書 自筆証書遺言または秘密証書遺言の場合 遺言者が保管した場所
検認済証明書 自筆証書遺言または秘密証書遺言の場合 被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所
遺言公正証書謄本 公正証書遺言の場合 遺言が作成された公証役場
相続に関する依頼書(名称は銀行によって異なる) 必ず 銀行で用紙を入手して自分で記入
印鑑届 名義変更の場合(払戻の場合は不要) 銀行で用紙を入手して自分で記入
通帳・証書・キャッシュカード類 必ず 自分

遺産分割協議書がある場合

遺産分割協議によって預金を取得する人が決まった場合で、遺産分割協議書を作成した場合は、預金の相続手続きに下表の書類が必要です。

必要になるケース 入手先
被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本 法定相続情報一覧図の写しがない場合 本籍地の市区町村役場
各相続人と被相続人との関係が確認できる戸籍抄本または戸籍謄本 法定相続情報一覧図の写しがなく、かつ、被相続人の戸籍謄本で被相続人との関係が確認できない場合 本籍地の市区町村役場
相続人全員(相続放棄した人を除く)の印鑑登録証明書(未成年者については法定代理人の印鑑登録証明書) 必ず 住所地の市区町村役場
手続者の実印 必ず 自分
遺産分割協議書(相続人全員(相続放棄した人を除く)の署名押印(実印)) 必ず 自分
相続放棄申述受理証明書 相続放棄をした人がいる場合 被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所
相続に関する依頼書(名称は銀行によって異なる) 必ず 銀行で用紙を入手して自分で記入
印鑑届 名義変更の場合(払戻しの場合は不要) 銀行で用紙を入手して自分で記入
通帳・証書・キャッシュカード類 必ず 自分

遺産分割協議をしたが遺産分割協議書がない場合

遺産分割協議をしたからといって必ず遺産分割協議書を作成しなければならないわけではありません。

多くの銀行での相続手続は遺産分割協議書がなくても可能です(銀行によっては必要な場合もあります)。

銀行での手続きの点だけなら遺産分割協議書がなくても問題ありませんが、遺産に不動産がある場合は登記の際に遺産分割協議書が必要ですし、また、相続人間における後々のトラブル予防のためにも、遺産分割協議書を作成することをお勧めします。

遺産分割協議書がない場合は、下表の書類が必要です。

必要になるケース 入手先
被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本 法定相続情報一覧図の写しがない場合 本籍地の市区町村役場
各相続人と被相続人との関係が確認できる戸籍抄本または戸籍謄本 法定相続情報一覧図の写しがなく、かつ、被相続人の戸籍謄本で被相続人との関係が確認できない場合 本籍地の市区町村役場
相続人全員(相続放棄した人を除く)の印鑑登録証明書(未成年者については法定代理人の印鑑登録証明書) 必ず 住所地の市区町村役場
相続放棄申述受理証明書 相続放棄をした人がいる場合 被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所
手続者の実印 必ず 自分
相続に関する依頼書(名称は銀行によって異なる) 必ず 銀行で用紙を入手して自分で記入
印鑑届 名義変更の場合(払戻の場合は不要) 銀行で用紙を入手して自分で記入
通帳・証書・キャッシュカード類 必ず 自分

調停または審判によって預金を取得する人が決まった場合

遺産分割協議が調わない場合に、家庭裁判所での遺産分割調停や遺産分割審判によって決着をつけることがあります(「遺産分割調停前に知っておくべき調停を有利に進める方法と調停の流れ」参照)。

預金を取得する人が決まった場合は、下表の書類が必要です。

必要になるケース 入手先
調停調書謄本 調停によって預金を取得する人が決まった場合 家庭裁判所
審判書謄本 審判によって預金を取得する人が決まった場合 家庭裁判所
審判確定証明書 審判によって預金を取得する人が決まった場合で、かつ、審判書に確定表示がない場合 住所地の市区町村役場
預金を取得する相続人または受遺者の印鑑登録証明書 預金を取得する相続人または受遺者が成年の場合 住所地の市区町村役場
預金を取得する相続人または受遺者の実印 預金を取得する相続人または受遺者が成年の場合 自分
預金を取得する相続人または受遺者の法定代理人の印鑑登録証明書 預金を取得する相続人または受遺者が未成年の場合 住所地の市区町村役場
預金を取得する相続人または受遺者の法定代理人の実印 預金を取得する相続人または受遺者が未成年の場合 自分
相続に関する依頼書(名称は銀行によって異なる) 必ず 銀行で用紙を入手して自分で記入
印鑑届 名義変更の場合(払戻の場合は不要) 銀行で用紙を入手して自分で記入
通帳・証書・キャッシュカード類 必ず 自分

払戻し

必要書類を漏れなく提出すると、預金の払戻しを受けることができます。

必要書類を提出してから払戻しまでの期間は、1週間~2週間ほどです。

ゆうちょ銀行の相続手続きは少し変わっている

ゆうちょ銀行の相続手続は、他の銀行と少し異なりますので、別の記事にまとめました。

ゆうちょ銀行での相続手続を効率よく進めるために知っておくべきこと」をご参照ください。

銀行の相続手続きの期限

銀行の相続手続の期限は、特に決まっていません。

りそな銀行等の一部の銀行では、一定期間(りそな銀行の場合は2年間)利用されていない銀行口座に対して口座管理手数料(りそな銀行の場合は年間1200円)を徴収しています。

また、銀行口座を死亡後そのままにしておくと、いざ、払戻しを受けたいときに、その手続きが煩雑になってしまうことがあります。

最終異動日が2009年以降で、最終異動日から10年間経過した預金は休眠口座預金として預金保険機構の管理下に移されてしまうのです。

休眠口座預金であっても払戻しを受けることはできますが、その手続きは通常の払戻手続よりも煩雑になってしまいます。

休眠口座となる預金は、前述のとおり、最終異動日から10年間経過したものです。

相続から10年間ではありません。

ここでいう異動には、引出し、預入れ、振込入金、口座振替等が含まれます。金融機関による利子支払いは該当しません。

定期預金の場合は、満期日に異動があったものとみなされます。

例えば最終異動日が相続開始の9年前の場合は、相続開始後1年が経過すると休眠口座預金となります。

なお、休眠口座の対象となる金融機関は、普通銀行、信用金庫、信用協同組合(信用組合)、労働金庫、 商工組合中央金庫、農業協同組合、漁業協同組合、水産加工業協同組合、商工組合中央金庫、農林中央金庫です。対象とならない金融機関は、外国銀行や長期信用銀行です。

休眠口座の対象となるものは、普通預金・通常貯金、定期(性)預金、当座預金、別段預金、貯蓄預金、定期積金、相互掛金、元本補填契約付金銭信託、保護預り金融債です。対象とならない物は、外貨預金、2007930日までに預け入れられた定額郵便貯金、マル優口座、譲渡性預金、保護預りなし金融債、財形貯蓄、仕組預金です。

なお、最終異動日が2008年以前の口座は、預金保険機構の管理下に移されることはありませんが、時効が完成して払戻請求権が消滅してしまう可能性があります。

最後に口座を利用してから時効完成までの期間は、個人の口座の場合、銀行口座が5年、信用金庫等の口座の場合が10年です。

時効が完成し、債務者(この場合は金融機関)が時効を援用(時効の利益を受けることを債権者等に伝えること)すると債権は消滅してしまいます。

実際は、金融機関が預金払戻債務の時効を援用することはなく、基本的には払戻しに応じてもらえます。

ただし、時効が完成した口座の払戻手続は煩雑です。

まとめ

以上、銀行での相続手続について説明しました。

相続手続は自分でもできますが、相続財産に不動産が含まれる場合は自分で行うのは難しいでしょうから、その場合は、銀行の相続手続も併せて司法書士に依頼するとよいでしょう。

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また、相続税の申告が必要な場合は、相続手続も含めて、相続税の申告を依頼する税理士に依頼するとよいでしょう。

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