遺産相続に強い無料相談・無料電話相談が可能な弁護士の選び方
[ご注意]
記事は、公開日(2020年12月29日)時点における法令等に基づいています。
公開日以降の法令の改正等により、記事の内容が現状にそぐわなくなっている場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士、税理士その他の専門家に最新の法令等について確認することをおすすめします。
相続に関して弁護士に相談できること
相続に関して弁護士に相談したいというケースの多くは、遺産分割か相続放棄についてでしょう。 しかし、これ以外にも、以下のような事柄を弁護士に相談できます。生前と、相続発生後に分けて紹介します。生前の相談事項
生前の相談事項としては、次のようなことが挙げられます(各事項について詳しくは各リンク先記事をご参照ください)。相続発生後の相談事項
相続発生後の相談事項としては、次のようなことが挙げられます(各事項について詳しくは各リンク先記事をご参照ください)。- 相続人調査
- 相続財産調査
- 特別代理人としての選任
- 相続放棄、限定承認
- 推定相続人の廃除
- 遺産分割協議(寄与分・特別受益の持戻しに関する主張を含む)、遺産分割調停、遺産分割審判
- 遺産分割協議書の作成
- 相続手続き(名義変更)※不動産の手続きについては司法書士が専門
- 遺留分侵害額請求、遺留分侵害額請求に対する交渉
- 遺言書の検認
- 遺言執行者としての選任
- 特別寄与料の請求、特別寄与料の請求に対する交渉
- 特別縁故者への財産分与の申立て
無料相談と電話相談
弁護士による法律相談には、通常、初回の相談で30分当たり5千円~1万円の費用がかかりますが、最近では、初回に限り無料で法律相談に応じている弁護士も増えています。 法律相談は、通常、事務所を訪問して面会して行われます。 しかし、1点確認したいだけなので、電話で相談したいという場合もあるでしょう。 あまり多くはありませんが、電話での無料相談に応じている弁護士もいます。 もっとも、電話相談に応じている場合でも、電話で回答できる簡単なものに内容を限定しているケースがほとんどです。 当サイトにも、電話相談可能な弁護士や、初回相談料が無料の弁護士を掲載しています。以下のリンク先ページをご参照ください。相続問題に強い弁護士の選び方
相続問題に強い弁護士の選び方について説明します。弁護士は誰でも同じではない
弁護士は、法律全般の専門家であり、基本的には、どの弁護士でも相続問題に対応できます。 しかし、医者に専門分野があるように、弁護士にも得意分野をもっている人がいます。 相続問題に特化して経験を積み、あらゆる相続問題に精通している弁護士がいるのです。 やはり、相続問題に精通した弁護士に依頼した方が、より良い結果が得られる可能性が高いでしょう。弁護士の選ぶ際の指標
弁護士を選ぶ際は、依頼したい問題に精通しているかどうか以外に、事務所の立地、自分(依頼者)との相性(相談しやすさ)、信頼できるか等の指標も重要です。事務所の立地
場合によっては何度も事務所を訪問することになりますので、あまり遠方だと交通費や移動時間が嵩んでしまいます。 遠方の弁護士に依頼してはいけないわけではありませんが、遠方の弁護士に依頼する場合は、遠方であることのデメリット以上のメリットがあるかどうかを判断した方がよいでしょう。弁護士との相性
弁護士との相性も重要です。 弁護士との間に心理的な垣根を感じてしまう場合、訊きたいのに訊けないとか、伝えた方がよいかもしれないが伝えにくいとかということが生じてしまいます。 弁護士のコミュニケーションがうまくいかないと、ストレスになってしまいますし、よりよい結果を得られない可能性が生じてしまいます。 そして、いくら気さくで話しやすくても、信頼できない弁護士は避けた方がよいでしょう。 例えば、連絡するといったのに連絡がないとか、費用についてしっかりと説明してくれないというような弁護士は避けるべきです。 初回の面談時に、気になる点は遠慮なく質問し、疑念が残る場合は、依頼せずに、他の弁護士にも相談してみた方がよいでしょう。ランキング
弁護士を探す際に「相続 弁護士 ランキング」といったキーワードで探す人が多いようです。 しかし、「相続弁護士ランキング」なるランキングは、公的なものはありませんし、民間の格付け機関によるものも存在しないようです。 企業法務の分野では、日本経済新聞社が毎年、企業や弁護士にアンケート調査をおこなって集計しているランキングがありますが、相続分野では、そのようなランキング付けは行われていないようです。 また、事務所の所属弁護士数によるランキングは存在していますが、所属弁護士数が多い事務所が必ずしも相続問題に強いというわけではないため、所属弁護士数ランキングを元に選ぶというのは得策ではないでしょう。口コミ(クチコミ)
レストラン等を選ぶ際はウェブ上で口コミ(クチコミ)を確認してお店を選ぶということをしている人も多く、レストラン等の口コミを投稿し閲覧できるサイトも多くあります。 しかし、弁護士については、そのような口コミサイトは現状ほとんどありません。 現状、弁護士の口コミを掲載しているほぼ唯一のサイトは、Googleマップです。 Googleマップでは拠点ごとに口コミが掲載される仕組みになっています。 したがって、同じ事務所でも東京のオフィスと大阪オフィスでは異なる口コミが掲載されています。 このような口コミを閲覧できる機能は、一見、弁護士選びに有用に思われますが、注意点もあります。 一つ目の注意点としては、口コミの掲載数があまり多くないということです。 まだ口コミが一つも掲載されていない事務所も多いです。 二つ目の注意点としては、口コミは誰でも投稿でき、その口コミが事実に基づくものか検証されていないという点です。 Googleマップの口コミは、Googleアカウントさえあれば、誰でも投稿することができます。 その口コミが事実に基づく正当なものかどうかは分からないので、あくまで参考程度に留めておくことが賢明でしょう。面談前に準備は必要?
面談前に事前準備が必要かどうかは、相談内容によります。 まずは、電話やメール等で弁護士に問い合わせましょう。 問い合わせる際には事前準備は不要です。 弁護士や事務員が、必要な情報を質問して引き出してくれます。 面談時に用意した方がよい資料等がある場合は、弁護士や事務員から指示があるでしょうから、あれこれと気を揉むよりも、まずは問い合わせた方がよいでしょう。弁護士に依頼するメリット
弁護士に相談することで、相続に関する疑問が解消され、問題が解決することもありますが、遺産を巡って相続人同士で揉めているようなケースでは、弁護士に依頼することで問題をできることが多いです。 相続問題を弁護士に依頼すると、次のようなメリットがあります。- 協議を有利に進めることができる
- 感情的な対立を避けることができる
- 遺産の全容を把握できる
- 遺産分割協議書の作成や相続手続きも併せて依頼できる
協議を有利に進めることができる
遺産分割協議の代理を弁護士に依頼することで、協議を有利に進めることができ、自分が希望する内容で協議を成立させられる可能性が高まります。 弁護士は法律と交渉事のプロフェッショナルです。 弁護士が代理人になることで、相手方が無茶な主張をしている場合は、冷静に法的根拠を基にこれを退けることができ、依頼者の希望する内容で協議を成立させられるように、例えば、次のような観点から交渉に当たります。- 相手方が法定相続分以上の財産を取得しようとしていないか。
- 各財産の評価は適切か。依頼者の有利になるように(依頼者が取得予定の財産がなるべく低くなり、相手方の取得予定の財産がなるべく高くなるように)評価する余地はないか(「遺産分割における不動産評価方法を弁護士がわかりやすく説明」参照)。
- 現物分割以外の分割方法(換価分割・代償分割)によって依頼者の希望を実現することはできないか。
- 依頼者の寄与分を主張することはできないか。相手方が寄与分を主張している場合、これを退けることはできないか。
- 相手方に特別受益があることを主張することはできないか。相手方が依頼者に特別受益があることを主張している場合、これを退けることはできないか。
感情的な対立を避けることができる
遺産分割協議で揉める背景に感情的な対立があるケースがあります。 弁護士に依頼すると、余計に相手方を刺激するのではないかと心配される方もいますが、経験豊富な弁護士は、相手方の感情に配慮しつつ、冷静に法的根拠に基づき主張を展開することができるため、感情的な対立を和らげ、協議の成立に導くことが可能です。 もっとも、そのためには、遺産分割の経験豊富な弁護士に依頼した方がよいですし、依頼前の面談時に弁護士の人となりについても見定める必要があるでしょう。遺産の全容を把握できる
弁護士は、相続人本人では情報を収集することが難しい場合であっても、弁護士会を通じて、金融機関や行政機関等に対して、亡くなった人の財産についての情報開示を求めることができる場合があります。 これを「弁護士会照会」又は「23条照会」といいますが、この照会等による遺産の調査によって、一部の相続人が隠していた遺産や誰も気づいていなかった遺産の存在が明らかになり、遺産の全容を把握することができる場合があります。 なお、弁護士会照会によって情報開示を受けられる財産には次のようなものがあります。- 預貯金
- 有価証券
- 自動車
遺産分割協議書の作成や相続手続きも併せて依頼できる
遺産分割協議が成立したら、その内容を文書にします。 この文書を遺産分割協議書といいます。 弁護士に遺産分割協議の代理を依頼した場合は、通常、遺産分割協議書の作成も併せて依頼することができます。 また、名義変更等の相続手続きも弁護士や提携する司法書士にワンストップで依頼することができ、スムーズに進めることができます。弁護士に依頼すべきケース
次のようなケースでは、弁護士への依頼を検討することをおすすめします。- 双方の主張に食い違いがあり、協議が難航している
- 他の相続人が無茶な要求をしてくる
- 他の相続人が威圧的で意見が言いにくい
- 感情のもつれによって協議が進まない
- 相続人の中に協議に応じない人や連絡のつかない人がいる
- 遺産を管理している人が遺産の内容を明らかにしない、遺産の一部を隠している気がする
- 財産目録がなく遺産の全容が把握できない
- 遺産分割協議書の作成や相続手続きを併せて依頼したい
弁護士費用
相談は無料で対応してくれる弁護士が多いですが、遺産分割協議の代理交渉等を依頼する場合は、やはり弁護士費用がかかります。弁護士費用は誰が払う?相続人全員で分担する?
そもそも、弁護士費用は誰が払うのでしょうか? それは、「弁護士に依頼した人」です。 当事者間に利害の対立がある場合、弁護士は、依頼者の利益になるように主張を組み立て、相手方と交渉します。 なお、弁護士は、裁判所のような中立な機関ではないので、相続人全員で一人の弁護士に依頼して妥当な遺産分割方法を決めてもらうというような利用方法は、本来、予定されている弁護士の利用方法ではありません。 このような利用方法であれば、家庭裁判所の遺産分割調停や遺産分割審判の手続きを利用する方が一般的でしょう(遺産分割調停については「遺産分割調停前に知っておくべき調停を有利に進める方法と調停の流れ」参照)。弁護士費用の内訳と相場
遺産分割の弁護士費用には、主に、着手金と成功報酬に分けられます。 着手金は、弁護士に依頼した段階で支払うもので、仮に遺産分割協議で期待する結果が得られなかったとしても、返金はされません。 報酬金は、遺産分割協議や遺産分割調停が成立したときや、遺産分割審判が下ったときに、その段階で支払うものです。 通常、報酬金は、取得することになった遺産の価額に対する割合で設定されます。払えない場合の対処法
弁護士費用は、前述のとおり、着手金と成功報酬に分かれていることが多いです。 成功報酬は、後払いなので、相続して遺産をもらい受けてから、もらい受けた遺産を原資に支払うことができます。 着手金は前払いなので、手持ちがないと支払うことができません。 しかし、事情を伝えれば、着手金の分割払いや後払いに応じてくれる弁護士はいるので、初回の相談時に併せて相談してみるとよいでしょう。 また、収入額や資産額等の一定の要件を満たす場合は、日本司法支援センター(法テラス)の民事法律扶助を受けられる可能性があります。 民事法律扶助を受けると、費用面で次のようなメリットがあります。- 無料法律相談を3回まで受けられる
- 立て替え払いを利用できる
- 弁護士費用を通常よりも安く抑えられる可能性がある
よくある質問
以上、相続に関する弁護士への相談について説明しました。 最後にまとめとして、よくある質問とその回答を示します。相続問題について弁護士に無料で相談できる?
弁護士による法律相談には、通常、初回の相談で30分当たり5千円~1万円の費用がかかりますが、最近では、初回に限り無料で法律相談に応じている弁護士も増えており、当サイトにも、初回相談料が無料の弁護士を掲載しています。初回相談料が無料の弁護士一覧相続問題について弁護士に電話で相談できる?
法律相談は、通常、事務所を訪問して面会して行われます。しかし、1点確認したいだけなので、電話で相談したいという場合もあるでしょう。あまり多くはありませんが、電話での無料相談に応じている弁護士もいます。もっとも、電話相談に応じている場合でも、電話で回答できる簡単なものに内容を限定しているケースがほとんどです。当サイトにも、初回相談料が無料の弁護士を掲載しています。電話相談可能な弁護士一覧相談前に準備は必要?
相談前に事前準備が必要かどうかは、相談内容によります。まずは、電話やメール等で弁護士に問い合わせましょう。問い合わせる際には事前準備は不要です。弁護士や事務員が、必要な情報を質問して引き出してくれます。面談時に用意した方がよい資料等がある場合は、弁護士や事務員から指示があるでしょうから、あれこれと気を揉むよりも、まずは問い合わせた方がよいでしょう。相続に強い弁護士の選び方は?
弁護士を選ぶ際は、依頼したい問題に精通しているかどうか以外に、事務所の立地、自分(依頼者)との相性(相談しやすさ)、信頼できるか等の指標も重要です。場合によっては何度も事務所を訪問することになりますので、あまり遠方だと交通費や移動時間が嵩んでしまいます。また、弁護士との相性も重要です。弁護士との間に心理的な垣根を感じてしまう場合、訊きたいのに訊けないとか、伝えた方がよいかもしれないが伝えにくいとかということが生じてしまいます。弁護士のコミュニケーションがうまくいかないと、ストレスになってしまいますし、よりよい結果を得られない可能性が生じてしまいます。そして、いくら気さくで話しやすくても、信頼できない弁護士は避けた方がよいでしょう。この記事を書いた人
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